道小中特女性管理職会が研究大会等 江別大麻中・藤村校長ら提言 学校改善へ人材育成 ICT活用で組織的取組(関係団体 2022-08-16付)
佐藤義務教育指導監が講評した
【旭川発】道公立小・中・特別支援学校女性管理職会(鈴木真由美会長)は、旭川市ICTパークで創立50周年記念式典・第48回研究大会上川大会などを開催した(10日付1面既報)。5日に行った大会では、校長提言や教頭提言、分科会などを通し、管理職として資質・能力の向上へ研鑚。また、6年8月に開催する第74回全国公立小・中学校女性校長会全国研究協議大会北海道大会の実行委員会を開き、開催に向け情報共有を図った。
大会主題は「自ら未来を切り拓き 共によりよい社会を創る日本人を育成する学校教育の推進~確かな学びとしなやかな心を礎に 未来に向かって共に挑戦する子供を育む学校経営」。オンラインを含め約240人が参加した。
大会開会式で鈴木会長は昭和49年の第1回大会に言及し「そのときの情熱は“凛として しなやかに”の言葉とともに現在まで引き継がれてきた」と振り返った。石狩大会・胆振大会はコロナ禍で会同がかなわず書面開催となったことに触れ「本年度50周年という大切な節目にオンラインで開催できることは、未来に踏み出す新たな第一歩として大変喜ばしい」と述べた。
また「今回の研究大会が会員一人ひとりの学校運営に資する多くの示唆に富んだ深い学びの場になることを祈念する」と期待した。
続いて山川美千代上川大会実行委員長があいさつ。第1回大会が上川管内で行われたことに触れ「50年という歴史の重みを強く思いつつ、本大会を上川の地で開催することは私たちの大きな誇りと喜び」と話した。
来賓あいさつでは黒蕨真一旭川市教委教育長が「活発な研究協議が行われ、実り多いものとなり、教育分野における女性の活躍機会が広がるとともに、全道の教育の一層の充実につながることを期待している」と述べた。
続いて江別市立大麻中学校の藤村哲子校長が「持続可能な教育活動を推進するための学校経営~学校改善を進める人材育成」と題して提言。人材育成をテーマに据えた理由や石狩管内の概要などを説明した。
個の資質向上を目指す取組として「定期的な校内での授業公開」「ベテラン教師によるコンプライアンスの具体例をもとにしたメンター研修」を紹介した。
ミドルリーダー、管理職候補者の育成に関しては学校プロジェクトチームをつくり、ICT教育推進に取り組むことで「スキルアップや学校全体を俯瞰する意識が向上し候補者育成の道筋ができた」と報告した。
教頭提言では北見市立中央小学校の中原由紀子教頭が「GIGAスクール構想の実現に向けた教頭の関与の在り方~ICTを活用した授業改善に向けた組織的な取組を通して」と題し提言。同校では3年度から校務分掌にデジタル部を創設し、校内のICT環境の整備や児童のアカウントの管理、ICT活用の研修などを行っていることを紹介した。
教職員の授業改善への意識高揚のほか「端末を活用することで文字を書くことが苦手な児童が作文や自分の考えを表現できるようになった」などの成果を挙げた。
提言を受け、佐藤忍上川教育局義務教育指導監が講評。校長提言について「これまで以上に教職員自らが課題を持ち、意欲的に資質向上を図ろうとする意識が重要。教職員一人ひとりに寄り添いながら誰もが安心して語り合える協働性・心理的安全性を基盤とした職員室経営に努め、学びの時間の確保や学ぶマインドの醸成をお願いする」、教頭提言について「ICTの便利さだけに目が行きがちだが、最大の目的は新学習指導要領で示す資質・能力の育成。学習のねらいや一人ひとりの子どもの特性に即した効果の期待できるICTの活用を進めていただきたい」と述べた。
このあと「新しい時代をよりよく生きる資質・能力を育む教育活動の充実と校長の指導性」「教職員の資質を向上させ、チームとして学校を経営・運営する校長・副校長・教頭の指導性」などそれぞれのテーマに沿って分科会を行った。
(関係団体 2022-08-16付)
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