北特活 創立50周年記念札幌大会 特活の価値と意義広めて 集団や社会に参画する力を
(関係団体 2022-11-01付)

北特活創立50周年札幌大会
ホテルライフォート札幌から配信した

 道特別活動研究会(北特活、山下尊子会長)は10月22日、オンラインで創立50周年記念札幌大会を開催した。道外を含む約130人が参加。研究主題「多様な他者と協働し、集団や社会に参画する力を高める特別活動」のもと、授業提案、実践提案、講演などを行った。開会式で山下会長は「子どもが着実に育つ喜びが特別活動にはある」「50周年の節目に、なすことによって学ぶ特別活動に共感し、その価値と意義を周りにも広めたくなる大会に」と期待を寄せた。

 大会テーマは「違いを認め合い、よさとして生かし合う子へ~多様な他者と協働するからこそ、よりよい活動を生み出せる」。

 開会式で山下会長があいさつ。「50年間続いてきた先輩方の熱い思いと実践に刺激を受けながら実践を積み上げ、研究を深めてきた」と振り返った。

 また、今回が第18次研究の4年目(まとめの年)に当たり「活動構成や教師の関わりを追究してきた」と説明。コロナ禍の影響で、子どもも時代も大きく変化する中で「自校の実践を子どもたちのより良い育ちにどうつなげていくか。取り組むほどに課題が明確になり、子どもが着実に育つ喜びが特別活動にはある」「50周年の節目となる大会を通し、なすことによって学ぶ特別活動に共感し、その価値と意義を周りにも広めたくなることを期待している」などと述べた。

 続いて、札幌市立幌南小学校の横山健太郎教諭が「主体的にくらべ合いまとめるための事前・本時の活動」「主体的な活動にするための事後の活動・評価」をテーマに動画で授業提案。それをもとに協議を行った。

 続いて、7人が提言発表。実践提案①では、学級活動(1)~(3)と中学校学級活動について「多様な他者と協働し、共に活動をつくる楽しさを実感できる学級活動」などをテーマに4人が提案し、その後協議。

 実践提案②では、「自発的・自治的に取り組む児童を育むための教師の関わり」(児童会・生徒会活動)、「自分たちで考え、つくっていく力を育むクラブ活動~異学年と協力し、楽しむ活動を通して」(クラブ活動)、「コロナ禍における異学年交流の在り方~ペア学年交流の実践」(学校行事)をテーマに3人が提案し、協議を行った。

 中では「夏休み改善プラン」をグループで考え、周囲のアドバイスを参考にしながら「毎日〇ページ宿題をやる」などとプランを定め効率的に夏休みを過ごせた例や、キャリアパスポートの様式を独自に改善し、達成感・自己肯定感を与え、さらに高い目標を設定できた例、自分たちで委員会を設立し、一からつくることの喜びや期待感につなげた例、自分たちでクラブ活動を考え、異学年で協力して取り組んだ例など優れた実践が多数示された。

 コロナ禍で人間関係が希薄になり、コミュニケーション能力が低下していることから学校行事を充実させ、異学年交流を活発化させた例では、6年生がリーダーシップを発揮し下級生を思いやるようになるなど大きく成長。下級生が「お兄さんお姉さんのようになりたい」と憧れるようになり、また行事での関わりを通し多くの子が友達と仲良くできるようになり、学校に来るのが楽しみになった成果が挙げられ、提案者は「学校行事が子どもを育てるというのは本当のことだった」と、学校行事の重要性を強調した。

 また、同大会では授業提案と実践提案の間など、各コマの間に「特活アラカルト」と題した5分ほどの動画を上映。学級らしさが見える教室の掲示・学級活動コーナーの例や、子どもたちの笑顔が生まれる委員会・係活動のヒントなどをたっぷりと詰め込み、実際の学級や子どもたちの姿を通じて紹介した。

 最後に、文部科学省初等中等教育局の安部恭子視学官が「多様な他者と協働し、よりよく生きる子供を育む特別活動」と題し講演。中で特活アラカルトについて「本当に素晴らしい。他の地域にもぜひ紹介させていただきたい」などと称賛した。

(関係団体 2022-11-01付)

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