秋の組織拡大 前進を 尾張中央執行委員長あいさつ
(関係団体 2022-11-16付)

道高教組・執行委員長あいさつ
道高教組・執行委員長あいさつ

 尾張聡中央執行委員長=写真=のあいさつ概要はつぎのとおり。

 いま私たちの目の前にある最大の課題は「いま職場で、どのような運動を組織することで、組織の維持・発展を図るか」ということだ。

 組織拡大で前進するためには、職場での運動を組織することで、組合の存在意義を知ってもらい、呼びかけに共感する人を増やすことである。そうは言っても、職場の現実は複雑だ。だからこそ「支部・職場マップづくり」に取り組み、運動でも、組織拡大でも、重点を見定めることが必要になる。

 職場の声や要求は、実に多岐にわたる。そうした声の一つ一つを大事にしながら、それを束ねて「教育予算を増やして少人数学級実現、せんせいふやそう」「学校のブラックな働き方の改善」「管理と競争の教育の転換」「軍拡でなく平和憲法を守ろう」などの要求を掲げて運動を続けてきた。私たち自身が今「要求と運動の正当性」に確信を持ち広げることが重要となる。

 現在の学校や教育を巡る問題は「教育にカネをかけずに、政府がやりたい新自由主義と国家主義に基づく新しい政策だけはどんどん積み上げて学校に押しつけてきた」結果、生じたものである。

 いま、学校は「やらなればならないこと」があふれかえっている。それが深刻な長時間過密労働を生み、「教員不足」の根本原因になっている。小・中学校の不登校児童生徒数が前年度より25%も増えて過去最高となり、道内も初めて1万人を超え過去最多となったことが公表された。コロナの影響はもちろん考えられるが、それにとどまらず、学校が、子どもにとっても、教職員にとっても「苦しい場」になっているのではないか。

 これまでの政策を転換させて、教育予算を増やし、少人数学級・教職員定数改善を実現させることがどうしても必要になる。根本的には、新自由主義に基づく「管理と競争の教育」を改めなければならない。そこで焦点となっているのが、私たち教職員の「働き方」改善を世論化することだ。その第1歩として「働き方可視化アクション2022」に今まさに取り組んでいる。

 10月21日に、私たちが行った給特法の緊急学習会で、講師の高橋哲さんは、教職員の働き方改善の問題も「結局のところ財源の問題になる」とし「防衛費の5兆円増が簡単に議論になるのに、教育予算増を目指さないのは、結局、政策の優先順の問題だ」と指摘した。私たち教職員が、現場から教職員の働き方を問うことが、政策の優先順位を上げさせて、教職員を増やす、少人数学級を実現する、統廃合をやめさせる、学校や教職員への締め付けをやめさせることにつながる。

 さらに、秋から年末は、全道合同教研や教育全国署名をはじめとする教育運動、賃金確定交渉や定員予算交渉などの対当局との交渉の時期になる。定年延長も提案されている。「格差拡大はおかしいだろう」ということが焦点になる。まさに「要求の正当性」を広げる時期である。「いっしょに学び、いっしょに行動」にこだわり、秋の組織拡大を前進させよう。

(関係団体 2022-11-16付)

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