釧路校長会 第63回研究協議会 未来生き抜く子育成へ チーム学校や人材育成で提言(関係団体 2022-11-18付)
髙橋知毅校長
【釧路発】釧路校長会(佐藤毅会長)は4日、釧路教育研究センターで第63回釧路校長会研究協議会を開いた。管内の小・中・義務教育学校の校長44人が参加。提言発表に基づく研究協議や個人レポートでの発表などを通して、学校経営に関わる組織運営や教職員の資質・能力などについて話し合った。
研究主題は「釧路の風土で新たな価値を創造し、未来を生き抜く児童生徒の育成を目指す学校教育の推進」で、3ヵ年計画の3年目。同会はこれまで「組織運営の改善・強化」「教職員の資質・能力の育成」を視点に研究を進めてきた。
開会式で、佐藤会長があいさつ。本年度が3ヵ年計画の最終年度であるとし、組織運営の改善など、校長会として組織的に取り組む必要性を訴え、提言発表をもとにした活発な意見交流に期待を寄せた。
引き続き、標茶町立標茶小学校の髙橋知毅校長と弟子屈町立美留和小学校の佐藤義行校長が提言。学校運営に関わる組織運営の改善や教職員の資質・能力の育成などについての校長会としての取組やその成果と課題等を発表した。
髙橋校長は「組織的、協働的な学校運営に向けた教職員の意識の高揚を図る校長の指導力~“チーム学校”をどう創り上げて機能させるか」と題し提言。標茶町校長会としての取組について説明した。
「運営組織の再構築、分掌組織の改善」「授業改善」など、5項目についての具体的な取組と成果や課題を明らかにした。うち「学校経営方針の重点化・具体化」では、具体的な取組経営方針の重点と分掌の役割・評価指導のつながりの構造化と明示、評価機会と評価指標、行動指標の具体化など5点を紹介した。
実現のための校長の働きかけとして「ミドルリーダーへの具体的なミッションの提示と協議の機会の設定」「即時プランニングによる短期達成型の改善サイクルの確立への指示」などを明示。その効果として「学校課題や業務分担の課題の明確化」「取組相互間のつながりの意識化」などを挙げた。
最後に、学校経営の方針等や学校力向上、重点課題への対応に関するキーワードとして、重点項目の設定力向上やイメージできる「つなぎ力」の向上、育成する資質・能力などを挙げ、成果と課題を示した。
つぎに、佐藤校長は「時代の潮流を捉え、実践力と応用力を兼ね備えた管理職人材の育成を図る校長の指導力」と題し、教職員の資質・能力の育成について、弟子屈町内各校や町校長会としての取組などを中心に提言した。
全道的に教頭選考受験者が低下し、管理職人材の育成が急務であることを確認した上で、人材育成の視点を提示。個人的アプローチ・協働的アプローチそれぞれについて説明した。
個別的アプローチでは、ミドルリーダーとしての意識向上や異校種との連携促進の取組など、協働的アプローチでは、ICT活用に関わる校内研修の強化や教職員参画による学校教育目標の改定などを紹介した。 視点や対象教員、課題解決と校長の関わりなどを明らかにした上で、成果を示した。
最後に、校長がリーダーシップを発揮するための留意点として①方向性を示す②環境を整備する③積極的に働きかける―の3点を提示した。
人材育成のポイントを「人間関係の視点」と強調した上で、校長と教頭、管理職と教職員、教職員相互の信頼関係が、管理職人材の育成につながるとした。
このあと各分科会に分かれ、提言発表や各個人レポートに基づく協議を実施。未来を生き抜く子どもたちの育成に向けた学校教育の推進について、活発な意見交流が行われた。
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佐藤義行校長
(関係団体 2022-11-18付)
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