松前中で部活動在り方検討地域研修会 持続的に関わる仕組みを NPOおにスポ代表が講義(学校 2022-11-30付)
【函館発】松前中学校(蛯子友正校長)学校運営協議会(CS)は24日、道教委の部活動の在り方検討協力地域推進事業に係る研修会を実施した。町内の教職員やCS委員ら約20人が参加。部活動の在り方検討支援アドバイザーを務めるNPO法人おにスポ代表の磯田大治氏による講義などを通して、地域と連携した部活動の可能性や町の特性を生かした地域スポーツの未来について理解を深めた。
全校生徒78人で町内唯一の松前中は、サッカー部、バスケットボール部、卓球部、書道部、吹奏楽部の5つの部活動を設置。少子化のほか、教員定数7人で5つの部活動を運営するのは困難な現状となっており、前年度から野球部は休部状態。男子バスケットボール部は次年度の中体連終了後、活動を停止する予定となっている。
渡島管内で唯一、協力地域として指定を受けている町は、部活動の地域移行に向けた国や道の動きを理解してもらおうと、保護者や地域人材が集うCSで研修会を実施。
道教委教職員課部活動対策推進係の佐伯圭介主査が部活動の地域移行に関する国の方向性と道教委の取組をオンラインで説明したあと、磯田氏が地域と連携した部活動に関する道内外の事例をもとに講義。市教委と学校が連携し、市のバレーボール協会から外部指導員を派遣するなどして部活動を復活させた登別市の事例を挙げ「地域の子どもたちが持続可能にスポーツに関わる仕組みを新たにつくらなければいけない」と強調した。
また、松前町のスポーツ協会加盟団体、スポーツ少年団加盟団体と松前中の部活動の状況をもとに、地域部活動への効果的な移行を想定分析。
地域部活動の根底として児童生徒のスポーツ環境改善を挙げ「あるべき姿を明確に、町の特性に応じた独自のスタイルで改革を進めてみて」と呼びかけた。
講義後の意見交換では参加者から「多様な主体による運営は、小学生から高齢者まで楽しめるスポーツ活動の場が生まれる可能性を感じる」などと肯定的な感想が寄せられた。
町教委は、次年度からの段階的な地域部活動の移行について、現時点では未定としており、ボランティア人材が活発な町の特性や地域住民の理解を深めた上で慎重に検討を進めていく予定。
(学校 2022-11-30付)
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