上川局 地学協働実践研修会 子が本気になる環境を 探究活動充実へ講話や協議(道・道教委 2023-02-02付)
上川教育局・地学協働実践研修会
【旭川発】上川教育局は1月19日、教育局政策プレゼンテーション事業「Kamikawa未来人(みらいびと)プロジェクト」地学協働実践研修会を開いた。上川教育研修センターを配信会場に、一般参加者はオンラインで参加。國學院大學人間開発部初等教育学科の田村学教授=写真=による講話や協議を通して、これからの時代にふさわしい総合的な学習・探究の時間について理解を深めた。
地域と学校が、魅力ある地域づくりと地域の未来を担う人材育成のウィンウィンの関係を築く地学協働のため、令和時代にふさわしいこれからの総合的な学習・探究の時間の充実に係る研修会を行うことを目的としている。上川教育研修センターには協議を行う管内公立小・中学校教職員やオブザーバーの管理職、旭川青年会議所から約20人が参集。一般参加者約70人はオンラインで参加した。
はじめに望月俊綱教育支援課長があいさつ。学習指導要領で社会に開かれた教育課程の実現の重要性が示され、その実現のため、総合的な学習・探究の時間が大きな役割を果たすものであることを伝えた。
研修会の目的に触れた上で「自校および自地域における総合的な学習・探究の時間の充実に向けて理解を深め、今後の教育実践に生かして」と呼びかけた。
続いて田村教授が「令和時代、地域とともにある総合的な学習・探究の時間」と題して講話。ふるさとを大事にする子どもを育成するに当たり「北海道は地域の特色や個性がはっきりしており、圧倒的なアドバンテージがある」と伝えた。
その上で、子どもたちが地域に出て、いろいろな大人と関わり、地域社会に何らかの形で貢献できることを知る経験の重要性を強調。「彼らの発想が将来を引っ張っていく可能性がある」との考えを示した。
また、少子高齢化の時代に、地域の人々にとっても「子どもたちの声が聞こえるまち、子どもたちの足音が響くようなまちに住んでいたら元気がでると思う」と述べた。
続いて、東京都自由が丘の小学校の教員による授業で「住みたい街ランキング」を示し、自由が丘がランクインしていることを確認させた上で「住んでよかった街ランキング」に自分たちの住む街が入っていなかったことで課題意識を持たせた実践を紹介した。
そのことから「子どもの主体性は教師の指導性と共にある」と協調。「子どもたちが本気になるために教師が状況を整えておかなければ」と訴えた。
協議に移り、テーマ「地域の課題を本気になって探究する、深い学びづくりはどうあるべきか」のもと、北部、南部、中部、旭川市の4グループに分かれて討議。SWOT分析で外部環境・内部環境の強みと弱みに関する意見を出し合った。
発表では「地域の産業に特化することで時期などが集中してしまう」「地域の外部人材が豊富過ぎて把握しきれていない」などの声が上がった。
最後に望月教育支援課長が今後について「仕組みをつくり、共有していきながら、互いにウィンウィンの関係で良い教育活動をつくっていけることを目指して取り組んでいきたい」と述べた。
(道・道教委 2023-02-02付)
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