帯広美術館オンラインアート教室　社会教育分野にも拡大　世代を問わず鑑賞機会提供

（道・道教委 2023-01-31付）

　【帯広発】道立帯広美術館は、本年度から実施しているオンラインアート教室の対象を、学校教育に限らず社会教育や生涯学習の分野にも広げている。市町村教委主催の社会教育事業と連携するなど、世代を問わず美術作品の理解促進や鑑賞機会の提供などにつなげている。

　道教委が本年度から進めているオンラインアート教室は、道立美術館と学校をオンラインでつなぎ、遠隔地などの子どもたちに対する鑑賞機会の拡充や、美術作品への理解促進を図るもの。帯広美術館は独自に道東全域の学校を対象とし、申し込み期限を設けず通年で実施。道教委事業として４回、同館独自事業として４回の計８回を実施している。

　昨年に開いた同館協議会でオンラインアート教室の事業概要を説明したところ、委員から「学校教育だけではなく、地域住民も参加できる機会があれば」との要望が上がった。同館は意見を踏まえ、世代を問わず美術に関心を持ってもらうため、社会教育や生涯学習の分野にも対象を広げることとした。

　昨年１０月、同館はオホーツク・十勝・釧路・根室の４管内の自治体に、各教育局を通じて通知を発出。公立学校および市町村教委が実施する事業等を対象に募集したところ、鶴居村教委から要望を受け、社会教育事業では初のオンラインアート教室が１月２７日に行われた。

　野﨑弘幸館長は「学校教育の枠を越えて同事業を実施することで、地域社会とのつながりを持つことができたら」と話している。同館は５年度、同事業の集中取組期間を設け、鑑賞機会の提供や美術作品への理解促進、美術館の役割・機能に対する関心を深める機会のさらなる充実を図る予定。今後、社会教育施設との連携も視野に入れている。

(道・道教委 2023-01-31付)