高校生建築デザインコンクール　函工高・宮川さん佳作　社会資本整備に生かしたい

（学校 2023-02-27付）

表彰状を受け取った宮川さん（中央）

　【函館発】本年度高校生建築デザインコンクールで佳作を受賞した函館工業高校（伊藤良平校長）建築科３年生の宮川加鈴さんに対する表彰状伝達式が２１日、同校で執り行われた。函館建設管理部の有馬純生部長が、表彰状と記念品の盾を授与。４月から函館市内の建設企業に入社する宮川さんは「高校時代に学んだことを管内の社会資本整備に生かしていきたい」と飛躍を誓った。

　高校生建築デザインコンクールは、日本建築家協会道支部、道建築士事務所協会、道建築士会の３団体と道の共催で平成８年度から実施。建築系学科に在籍する高校生から募った公共建築物のデザインを専門家が審査し、将来を担う建築技術者の育成に役立てている。

　本年度の設計課題は道立宗谷ふれあい公園内に建設するパークゴルフ場の休憩所で、全道７校から７６作品がノミネート。函館工業高からは、建築科３年の菊地愛さんと宮川さんが佳作、野呂風花さんが特別賞を受賞した。

　菊地さんの作品タイトルは「ひかり」。天窓から屋内ラウンジへの採光や、屋内と屋外の結び付きに配慮したデザインが高い評価を得た。宮川さんの「ほくたん」は、宗谷岬の碑をモチーフとした三角形の天窓を配置。自然光を取り込めるよう大きな窓を複数個所に設け、開放的な造りとしたことが好評を博した。

　野呂さんの「Ｃａｄｄｙ　ｓｐｏｔ」では、屋外と屋内の共存をテーマに多方向からのアクセスが可能な屋根付きスロープを配した。ガラス張りのラウンジによってゴルフ場との一体感を演出し、印象的な作品と評された。

　伝達式には宮川さんが出席。有馬部長から表彰状と盾を受け取った。宮川さんは「こだわった部分が評価され非常にうれしい」と喜びの言葉を。４月には、市内の建設企業への入社が決まっており「受賞を励みに、仕事にまい進していきたい。お世話になった方に恩返しを」と意欲を示した。

(学校 2023-02-27付)