札幌市教委　初任研２年次第１日　１年間の見通しつかむ　学習指導の目標等考える

（札幌市 2023-05-18付）

初任研２年次第１日

　札幌市教委は４月２７日、市内のちえりあで初任段階における研修「２年次研修」共通研修第１日を開催した＝写真＝。日常実践や学習指導に関する目標や方向性を考え、１年間にわたる実践の見通しをつかんだ。

　在職期間が１年を経過した市立学校の教諭、養護教諭２４１人が対象。午前の部は幼稚園、小学校、義務教育学校前期課程、特別支援学校小学部、通級指導教室担当教諭、養護教諭、午後の部は中学校、義務教育学校後期課程、中等教育学校、高校、特別支援学校中・高等部の教諭が参加した。

　はじめに、服務に関する講座を展開。性被害事案に係るアドバイザーを務める公認心理師の河合祐子氏が「児童生徒への性暴力を防ぐ～わいせつ行為発生予防を中心に」と題して講話した。

　教員によるわいせつ行為発生を防ぐため、他人の目に触れにくい場所での個別指導をしない、不必要な身体接触をしない、密室で２人きりにならない、といったポイントを提示。別室で生徒指導などを行う際は必ず複数人で対応することを強調した。

　児童生徒から相談を受けた場合は、相手の発言を要約したり、言い換えたり、自分の解釈を加えたりせず、じっくり、ゆっくりと話を聞くのが望ましいとした。一人で抱え込まず、管理職などに報告・相談し指示を仰ぐよう呼びかけた。

　続く日常実践交流は「豊かな心」の育成に向けて、１年間の実践を通して学級経営、児童生徒理解、生徒指導の充実・改善を図っていくもの。

　初日の今回は、４年度の取組を振り返るとともに、ＰＤＣＡサイクルの“Ｐ”に当たるＰＬＡＮに焦点を当て具体的な取組を立案した。参加者は「生徒とのコミュニケーションを大事にしていきたい」など様々な意見を交流した。

　このあと、課題探究的な学習の構築に向けた学習指導研修などを行った。

(札幌市 2023-05-18付)