道教委 学校力向上全道協議会 教員の仕事魅力化を 包括的な学校改善に向けて
(道・道教委 2023-07-10付)

 道教委は6日、オンラインで第1回学校力向上に関する総合実践事業全道協議会を開いた。ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長が「包括的な学校改善に向けた校長の役割」をテーマに講話。新保理事長は、ICTの効果的な活用と働き方改革の推進を包括的に進め、教員の仕事を魅力あるものにしていく重要性を説いた。

 全道協議会は、包括的な学校改善の方策等に関する協議等を行い、事業の実施上の課題等を共有して全道の小・中学校の学校力向上につなげることをねらいに年2回開いているもの。

 第1回協議会には、指定地域の中核校および指定校の校長や指定地域を所管する教育委員会職員、教育局の関係者ら約180人が参加した。

 開会に当たり、川端香代子学校教育局長があいさつ。事業の趣旨に触れ、包括的な学校改善の視点で自身の学校経営を俯瞰して強みや弱みをあらためて自覚したり、取組の優先順位を考えたりすることの大切さを強調。実践成果を普及・啓発することについて「何をやったという“報告”にとどまらず、なぜそれに取り組んだのかという“仮説”、どう取り組んで結果はどうだったかという“一連の流れ”を意識して取り組んでほしい」と呼びかけた。

 続いて、新保理事長と文部科学省GIGAStuDX推進チームの平嶋大主幹が講話した。

 新保理事長は、ICTを活用した教育や働き方改革の話題を取り上げ「長時間勤務を減らしつつ、質の高い教育を実現する。これを同時に行うことができるのが理想のリーダー」と強調。そのためにICTと校長のアイデアで学校の日常を変え、教員の仕事を魅力あるものにしていく重要性を示し「これが学校力の向上につながる」と説いた。

 また「日本の教育はこれまで3回の大きな転換期を迎えている」と指摘。学制が公布された明治5年、教育の民主化、新学制がスタートした昭和22年、GIGAスクール構想が開始した令和元年の3時代を挙げ「この70年に1回の変革期に私たちがいるということを理解することが大切」と説いた。

 最後に「効率化」をキーワードに挙げ「教育の質を上げ、ICTの効率的活用や働き方改革の推進を包括的に進め、北海道の子どもたちのウェル・ビーイングを実現させてほしい」と呼びかけた。

 平嶋主幹は「ICT活用の先進的な取組」をテーマに講話。1人1台端末とクラウド環境を活用した授業改善や、ICTを活用した校内研修の改善、働き方改革の推進などに取り組む先進事例を紹介した。

 講話後は、講師2人がオンライン上で「1人1台端末、クラウドを活用した授業づくり」「より良い授業の実現に向けた校長の役割」などを話題に対談した。

 このあと、24のブレイクルームに分かれて、各指定地域、各学校の取組の充実に向けて協議を深めた。

(道・道教委 2023-07-10付)

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