道教委と道　放課後活動推進協〈道南〉　子の良さに目を向けて　障がいある子の親に寄り添い

（道・道教委 2023-07-25付）

　【函館発】道教委と道は１４日、第１回放課後活動推進協議会（道南会場）をオンラインで開催した。放課後活動を支える現場の職員らが参加し、障がいのある子どもの親に寄り添った対応を講義や演習で確認。様々な事情を抱える子どもや保護者が安心できる環境に向け、共通理解を図った。

　放課後や休日における子どもの活動拠点づくりに関わる人々を対象に、子どもへの支援の在り方を含めた専門的な講義や演習を行うもの。

　道南会場は檜山教育局と檜山振興局が主管。渡島、檜山、胆振、日高管内の放課後活動クラブ支援員や行政職員ら約１３０人が参加した。

　講義では、道立特別支援教育センターの深町友祐教育課聴覚言語障がい教育室長が「障がいのある子どもを持つ保護者との関わり方について」と題し、保護者の心情に寄り添った対応を説明。

　保護者が「本当の心情を話したい」と思えるような関わり方を求めた上で、生活環境等の背景を考えることや子どもの良さ、保護者の関わりを褒めるなど、子どもの良さに目を向ける対応を提案した。

　子どもの行動に対する肯定的な声かけによって「信頼関係が生まれるとともに保護者自身も子どもの良さを実感できる」と説明し、ネガティブな言葉をポジティブな言葉に変換するリフレーミングの法則を演習。具体的事例を踏まえた対応を参加者同士で交流させた。

　参加者は傾聴、受容、共感のポイントを踏まえ、保護者に対する望ましい言葉がけや課題に感じている対応を情報共有。

　深町室長は、保護者の理解と協力を得るための手だてについて「子どもができるようになったことを見つける」「子どもの得意なことや好きなことを見つける」「保護者がうまく関わっている点を評価する」などを確認。「保護者の不安を和らげる対応に努めてほしい」と呼びかけた。

　このほか、ネイパル森の吉田修介社会教育主事が「野外活動におけるリスクマネジメント」と題し、指導者の安全管理における知識や技能を体験演習。子どもたちが自分らしく安全に楽しめる放課後活動に向け、必要な視点などを学んだ。

(道・道教委 2023-07-25付)