函館市教委 部活動地域移行等協議会 持続可能な支援体制を 道教委アドバイザー熊耳氏講演
(市町村 2023-08-24付)

函館市教委学校部活動の地域連携・地域移行等に関する協議会
函館市教委学校部活動の地域連携・地域移行等に関する協議会

 【函館発】函館市教委は17日、市役所本庁舎で第2回学校部活動の地域連携・地域移行等に関する協議会を開いた。道教委の部活動の在り方検討協力地域推進事業を活用し、部活動の在り方検討支援アドバイザーの熊耳雅美氏が講演。市内の特性に応じた持続可能な支援体制の方向性を助言した。

 第2回会議には協議会委員のほか、市の文化・スポーツ協会等の関係者やPTAなど部活動の地域移行に関心を持つ住民約40人が参加。道スポーツ協会に所属し、部活動の在り方支援アドバイザーを務める熊耳氏が地域住民の理解促進に向け、部活動の地域移行に向けた課題や望ましい支援体制を分かりやすく解説した。

 熊耳氏は講演で「自主的・主体的に行う、教育課程との関連が図られるもの」と部活動の定義を説明。

 少子化に伴う合同部活動の増加などの社会的背景を解説し、持続可能な部活動の在り方を考える必要性を提起した。

 全国的にも、競技経験が全くない教員が部活動を指導する割合は4割に達している状況にあることなどを踏まえ「学校だけでは解決できない課題」と強調。

 また、市立中学校19校の運動系部活動で設置する9種目には、市スポーツ協会の加盟団体や少年団が存在する。こうした市の活動状況を情報提供した上で「持続可能な新しい仕組みをつくる必要がある」と訴えた。

 生徒のニーズに沿った部活動の設置や総合型地域スポーツクラブを運営主体とする形態など他都市の先進事例を紹介し「方向性を決めてから話し合うこと」「子どもたちの意見が反映される環境を」と指摘。前向きな議論を呼びかけた。

 質疑応答では、活動の受け皿となる支援団体が設定する年会費について“高みを目指したい”“活動を楽しみたい”といったニーズの差に応じた金額の妥当性や活動の移動手段、今後の中体連や高体連の在り方などを問う質問が上がった。

 熊耳氏は、総合型クラブが保有するバスを活用した事例やICTによる遠隔部活動などを参考に挙げ、地域の特性を踏まえた支援体制を考えるよう求めた。

 第3回会議の開催時期は未定。今後は先進地視察を踏まえた検討・協議を進めていく。

(市町村 2023-08-24付)

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