日本PTA道ブロック研究協議会 個性認める教育を実現 1千人が7分科会で学び深め
(関係団体 2023-11-01付)

日本PTA道ブロック研究大会・開会あいさつ
日本PTA道ブロック研究大会・開会あいさつ

 同協議会主催、札幌市PTA協議会主管。大会主題を「北海道らしい教育をめざして~広い大地と豊かな自然を誇る北海道で、多様性を認め合い、いじめ・孤立のない教育環境を実現したい」とした。

 初日はロイトン札幌で7分科会を実施。コロナ禍で見直したPTA活動の実例、親子の絆を深める対話力など様々なテーマで発表や協議を行った。

 2日目、市内のカナモトホールに会場を移し全体会を実施。オープニングアトラクションでは札幌国際情報高校吹奏楽部がダンプレを披露し、活力あふれる演奏とダンスで会場を盛り上げた。

 開会式では五十嵐佳織実行委員長が開会を宣言し、主催者を代表し中野吉朗大会長が登壇。教育環境が大きく変化する中、子どもや教育現場だけではなく保護者が共に学ぶ必要があるとし「つながり、学び合う、そして子どもたちの成長を見守るためにも連携を再確認していきたい」と述べた。また、コロナ禍を経てPTAは変革を求められる過渡期に入り「多くのPTAが工夫しながら取り組んでいる。今こそ私たちは、つながり合い、多くの個性を認め合いながら、これからの可能性が広がること、明るい未来があることを子どもたちに示すことを誓いたい」と述べた。

 続いて秋元克広札幌市長、日本PTA全国協議会の後藤豊郎会長(宿南洋一副会長代読)が祝辞を述べた。

 つぎに「未来のテレビを考える会」の西田二郎代表理事、藤村忠寿代表理事が「明日の学び~これからの歩み方」と題して記念講演。数々のヒット番組を生み出したディレクターとしての経験、かつて保護者が否定していた漫画・ゲームが世界でも最先端の文化になっている現状を踏まえ「効率」「正しさ」ではなく「面白さ」「異質性」を重視する視点の大切さを説き藤村氏は「外れている人を見守ることが社会に求められる変革力。社会、保護者として見守ってほしい」と呼びかけた。

◆SNSの使い方を共有 中学生がオンライン交流

 第70回日本PTA道ブロック研究大会札幌大会の分科会(10月21日、ロイトン札幌)では、組織・運営、家庭教育など7つのテーマに基づき提言発表・協議を行った。

 このうち第2分科会では、札幌市立手稲宮丘小学校の高田瞳教諭が「コロナ禍でチャレンジ親子の絆」と題して発表。コロナ禍で見直しを行った親子触れ合い事業を解説し、子どもと共に学び、成長を見取る喜びを共有した。

 特別第1分科会「SNSの使い方から子どもたちの今を知る」では、中学生による討論会を実施。札幌国際大学の安井政樹准教授がコーディネーターを務め、札幌市立篠路中学校、札幌市立北陽中学校の生徒たちがSNSの使用実態やトラブルなどについて話し合った。

 オンライン上の参加者が掲示板アプリを活用して質問・意見を投稿した。スマートフォン利用に関するルールについても意見を交わし「課題があるときは動画の視聴時間をタイマーで設定している」「テストの目標点数に届かなかったらスマートフォンの利用を制限される」など各家庭の取組を発表した。保護者による賞罰だけではなく、自分で利用をコントロールする力を身に付ける大切さを確認した。

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日本PTA道ブロック研究大会・分科会
日本PTA道ブロック研究大会・分科会

(関係団体 2023-11-01付)

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