公民科・家庭科連携学習会　社会見極める深い学びを　代ゼミ畠山氏らが講演

（関係団体 2023-11-24付）

　道内の公民科、家庭科の有志高校教員で構成する公民科・家庭科連携学習会（代表・佐藤豊記道高校遠隔授業配信センター次長）は１１日、ホテルライフォート札幌で第４回学習会を開催した。日本銀行札幌支店の貝森敬法営業課長、代々木ゼミナール公民科専任講師の畠山創氏が講師となり、金融教育や投資教育における学びのポイントを解説した。

　学習会は、公民科と家庭科の教員が共通して扱っている内容を学び、教科間連携を深めていくため、有志教員が集い実施しているもの。教員や弁護士１５人が参加した。

　畠山氏は「投資教育の実践～Ｔ―ｂａｓｅとの連携授業」をテーマに講演。「最終的に生徒たち自身が自立した投資ができるようになるには、現実の経済や社会がどのように動いているのかをしっかり見極める深い学びが必要」と訴えた。

　貝森氏は「北海道の景気動向」をテーマに、最新のデータに基づきながら道内における現状や課題を説明した。

　今回の学習会では対話の時間を多く確保し、公民科・家庭科の両方の視点から金融教育や投資教育の在り方について多面的な検討を行った。

　参加した有朋高校の野尻千裕教諭は「教科間連携の重要性については言われ続けているが、このような連携した学習会は実際には少ないので貴重な機会。ぜひまた次回も参加したい」と感想を述べた。

　苫小牧総合経済高校の黒田亜希教諭は「公民科の視点も学ぶことで消費生活の分野で家庭科では何を伝えて生徒たちと一緒に考えていけばいいのか明快になった」と話した。

　代表の遠隔授業配信センターの佐藤次長は、子どもたちを貧困に陥らせないためにも金融教育の重要性に触れ「今後も金融教育や主権者教育、消費者教育などを中心に幅広く学びの機会を設けたい」と展望を語った。

(関係団体 2023-11-24付)