帯広市校長会　学校経営研究協　変化の時代に対応して　提言発表や新山十勝局長講演

（関係団体 2023-11-24付）

　【帯広発】帯広市校長会（伊賀真美会長）は１６日、市役所で学校経営研究協議会を開いた。市内小・中学校および義務教育学校３９校の校長が出席。提言発表や講演等を通して、職能向上や学校教育の改善・充実を目指し研鑚を積んだ。

　市小学校長会は「自ら未来を拓き　ともに生きる豊かな社会を創る　日本人の育成を目指す小学校教育の推進～ふるさとに誇りと愛着をもち　ともに未来社会の創造に挑戦する子どもを育てる学校経営の推進」、市中学校長会は「ふるさとに学び、新たな未来を切り拓くたくましい人間を育てる中学校教育」を研究主題に設定。校種ごとに学校経営や生徒指導などの委員会に分かれて研究を推進している。

　この日、伊賀会長は開会に当たり「学び続ける教職員の一人として、校長も他校の実践に学び、生きた情報を共有することで、変化の時代に対応していかなくてはならない」と強調。研究協議会を通して、校長会の協働性を高めながらあすの学校経営に生かすよう呼びかけた。

　広瀬容孝教育長は、今日的な教育課題が複雑化・多様化する中「地域や保護者、関係機関と連携し、多くの目で学校を支える体制をつくり上げることが必要」とし「日々学び続ける姿勢を持ち、校長として主体的に研修の場を設けられることは意義深い」と祝辞を述べた。

　続いて、愛国小学校の萩原啓司校長、緑園中学校の大泉昭人校長が、学校経営および生徒指導に関してそれぞれ提言を発表。講演では、十勝教育局の新山知邦局長が講師を務めた。

　新山局長は、教員志望者の減少や定年延長を受け「魅力ある教職とは」「学び続ける教師を目指して」の２点に焦点を絞り講演した。文部科学省による緊急提言の内容に触れ「教師の価値、教師と教育の密接なつながりが強く言及されている」と示唆。教員採用倍率等のデータから既卒者の受験者数や期限付き採用の希望者が減少していることを示し「繰り返し試験を受ける人が少なくなっている」と言及した。

　また、人生や生活に占める仕事の位置が世代によって異なることを説いた。現在の若年層はワーク・ライフ・バランスを意識しており、他者と個人的なつながりを持ち続け、転職や出戻りが当たり前と認識されていることを説明。文科省が６年度予算概算要求で「大学・民間企業等と連携した教師人材の確保強化推進事業」に５億円を計上していることから、多様な外部人材の入職が今後推進されることを示した。

　このあと、グループ協議、全体報告を実施した。

(関係団体 2023-11-24付)