渡島局 ICT環境・活用等連絡会議 意欲引き出す実践共有 今後7小、高で授業公開へ(道・道教委 2023-12-08付)
渡島管内コンソーシアム協議会
【函館発】渡島教育局は4日、管内学校ICT環境・活用等連絡会議兼管内コンソーシアム協議会をオンラインで開催した=写真=。函館市立北美原小学校の今渕芳紀教諭らが実践発表を行い、グラフィックデザインツール「キャンバ」の校務改善や児童の学習意欲を引き出す利活用を共有。今後は同校を含む管内7小学校、高校で授業公開を実施する予定。
同会議・協議会は学校現場のICT活用促進に向け、実践発表や協議、授業参観等を通してICTを活用した好事例や活用に関する課題および解決策等について共有する場。各校の1人1台端末活用頻度の増加と質の向上を図ることを目的に、渡島局はオンラインと授業公開を併用した複数回で開催する。
会議には管内公立学校のICT活用担当者約100人が参加。渡島局義務教育指導班の濱本城弥指導主事が文部科学省のリーディングDX事業の指定校・旭川市立緑が丘小学校、西御料地小学校、緑が丘中学校、帯広柏葉高校の4校におけるICTを活用した個別最適な学びと協働的な学びの実践を紹介した。
端末で自分の顔を撮影し、顔のパーツをデジタルマーカーで確認する緑が丘中の美術科の授業のほか、帯広柏葉高における生徒のニーズに応じてアナログとデジタルを授業内で自由に選択できる学習環境の動画を共有した。
濱本指導主事は1人1台端末の利活用状況について「更新時期の端末整備を進めるためには活用頻度を促進していく必要がある。成果を参考に地域や学校、児童生徒の実態に即した取組を進めてほしい」と求めた。
実践発表では、ICTを活用した学びのDX事業や新しいカタチの学びの授業力推進事業、学校力向上に関する総合実践事業等の指定を受けている函館市立北美原小学校、桔梗小学校、七飯町立七重小学校、森町立森小学校、知内町立知内小学校、上磯高校、森高校の7校の代表者が1人1台端末の日常的な活用に向けた効果的な取組について情報提供した。
うち北美原小の今渕教諭は道南情報教育研究会の研究成果を校内に還元していることを説明。児童の学習意欲を引き出すコンテンツとして「キャンバ」と「カフート」を紹介した。
国語科のポスターを作る単元で児童が作成した成果物を提示し「興味を持って授業に参加できる。資料の整理保管が容易で業務削減につながる」と解説。一方「相手への伝わりやすさを大切にして情報や資料を選んだり、自己を振り返ったりしようとする意識の向上が課題」と話した。
校種混合のグループ協議では「1人1台端末の日常的な活用に向けた取組」「授業における1人1台端末の活用頻度の増加と質の向上」の2点について教員の使用頻度の差に対する課題や定期テストの端末活用などを話し合い、授業改善に向けた意識高揚を図った。
授業公開の日程はつぎのとおり(カッコ内は教科・授業者)。
=敬称略=
▽函館市北美原小=未定(国語・今渕芳紀)
▽知内町知内小=未定(理科・勝田洋一)
▽上磯高=2月1日(木)(音楽・種田寿代)
▽森町森小=2月2日(金)(算数・加藤祥生、算数・長内竜一、国語・佐々木隆行)
▽森高=2月5日(月)(地歴公民・菅野真文、理科・上田幸恵)
▽七飯町七重小=2月8日(木)=(体育・半澤幸征)
▽函館市桔梗小=2月16日(金)=(算数・武田秀文)
(道・道教委 2023-12-08付)
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