校長室から―未来育む札幌の学校― 子どもが生きる今と未来を 札幌市立発寒南小学校
(札幌市 2024-01-17付)

発寒南小・石川校長
石川円校長

▼わが校の強み

 校区は明治9年、琴似屯田兵の発寒分村として32戸の兵屋(うち半数が校区内に所在)が配置され、本格的な開拓が始まりました。当時の琴似屯田兵村との連絡路は、今も校区の中心を貫いています。

 校長室の横額「開拓者精神」は、昭和45年開校当時の原田與作札幌市長の揮毫によるものです。豊かな歴史を持つ地域の皆さまに幅広く支えられながら教育活動を展開できるところが「わが校の強み」と言えます。

▼児童の成長に向けて

 時代に応じて変わる学校教育の意義と役割を正しく捉え「教師が教える授業」から「子どもが学ぶ授業」へと授業観の転換を確かに踏まえた実践研究を通して「令和の日本型学校教育」を担う教職員集団を目指しています。

 「子どもが学ぶ授業」のアプローチの一つとして「本物の経験」を適切に取り入れた課題探究的な学習に重点を置いています。新型コロナウイルスの5類感染症移行後は、積極的に校外学習を設定することで、子どもが自らの感覚を総動員して対象に関わり、学びの主体者としての自覚を持ちながら追究できる喜びを味わえる…、そのような毎時間の授業こそが「児童の成長に向けて」必要だと考えます。

▼教職員への思い

 若手、中堅、ベテランと、極めてバランス良く構成され、安定的な学校運営の実現に大きな力を発揮しています。経験年数や専門性の違いは、子どもの見つめ方や関わり方などの多彩さにつながり、それらは気軽で身近な研修機会となって、教職員一人ひとりの「教師力」向上に結び付いています。

 このような恵まれた環境での「自分磨き」ができる幸せを、折に触れて感じ取ってほしいというのが、偽りのない「教職員への思い」です。

▼校長としての喜び・楽しみ

 登校時間帯は8時15分から8時30分。毎朝、児童や地域の方々とあいさつを交わしますが、児童登校は8時28分には終わります。

 交通指導員の方々にお礼を述べながら「きょうも上々のスタートが切れた」と安堵しつつ、集団生活の基本である「時間を守る」ことが徹底されている本校の風土に感謝して、毎日の業務を開始できるのが「校長としての喜び・楽しみ」です。

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発寒南小・教育活動
本物の経験で課題探究学習を。3年生校外学習・札幌オリンピックミュージアム

(札幌市 2024-01-17付)

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