厚沢部町教委 ICT教育セミナー 業務効率化のヒントに 生成AI活用ワークショップ等(市町村 2024-01-23付)
厚沢部町ICT教育セミナー①
【函館発】厚沢部町教委のICT教育セミナーが12日と15日の2日間、厚沢部中学校で行われた。渡島・檜山管内の教職員延べ90人が参加し、グーグルエデュケーションの各種コンテンツや生成AIを活用したワークショップを体験。業務効率化や授業づくりにつながるヒントを得た。
◆DXアドバイザー 坂本氏講師に招き
12日の生成AIとキャンバの活用ワークショップは、文部科学省学校DXアドバイザーで京都府内公立小学校の坂本良晶教諭が講師を務めた。
動画やレポート作成などを一括で行うことができるアプリケーション「キャンバ」は使用者が意図するデザインを表現できるだけではなく、プレゼンテーションの共同編集や相互参照が可能となる。
ワークショップでは、坂本教諭が実際に授業で実践している内容を取り上げ、雪国をテーマとした俳句づくりを実施。文章にふさわしい図や背景、音楽を導入する手順を体験したほか、グループで日本地図の作成に取り組んだ。
坂本教諭は「クラウド機能によって子どもたちの活動を常に見取ることができ、授業内で成果物が確認できるため、指導に生かすための評価がしやすくなる」と解説した。データ印刷が一括で可能となるため、作業の簡略化にもつながるとした。
ICTツールを使いこなすこつとして、相手意識と目的意識を持ち明確化する必要性を強調。児童生徒に目標の到達点を示すとともに、アウトプットの先を想定した授業づくりを求めた。
生成AIの活用例では、町の魅力と課題について参加者からアンケートを収集した。
意見をもとに、チャットGPTでPR文を作成する過程を提示。生成AIの活用では「課題と利点に分けて整理して」などと明確な指示が必要となることを解説した。
データを自動分析できるチャットGPTは学校アンケートの集計やPR文の作成に効果的であるとし、卒業文集の誤字脱字確認やスケジュール表の作成、ディベートのアイデアを考える際など活用に役立つ具体的な例を挙げた。
参加者はキャンバの生成AIツールで自身がイメージするキャラクター画像の作成に挑戦。
坂本教諭は「働き方改革と学び方改革のヒントとなる生成AIは、勤務時間や事務処理の軽減が期待され、教員志望者数の増加につながるなど教育界が明るくなるきっかけになるのではないか」と分析した。
◆グーグルアプリの 効果的活用を探る
15日のグーグルワークスペースフォーエデュケーションの活用研修は基本編と応用編の2部制で行われた。応用編ではグーグルフォーエデュケーションの各種ツールの活用スキルを証明する認定資格受検対策を実施。グーグル認定トレーナーでGEG Sapporoリーダーの尻江重幸氏が講師を務めた。
グーグルフォーエデュケーションの認定教育者レベルを取得すると、授業でグーグルのツールを使いこなすスキルがあることを証明することができる。
尻江氏は資格取得のメリットについて「ツール活用能力が身に付くと、授業づくりの新たなアイデアが生まれる」と説明。教育現場での効果的活用に向け、グーグルドライブ、グーグルドキュメント、グーグルフォームの操作方法を解説した。
他者との共同編集や資料データの共有が可能なグーグルドライブは自分や指定した範囲内外への権限を設定することが可能となることを伝えた。その上で、こうした機能について、共有範囲の設定方法やフォルダーの色分けなど安全なファイルの保管・整理手順を紹介した。
文書作成ソフトウエアのグーグルドキュメントでは、画像やスマートチップの挿入方法を教示。児童生徒のテストや課題の提出に有効とされるグーグルフォームについては記述式問題の作成方法や選択式問題に必要なチェックボックスの導入手順の設定方法を紹介し、児童生徒の正誤答を判断するための仕組み設定を伝えた。
研修の振り返りでは、コンテンツの特徴を問うトレーニングや、グーグルが提供する生成AI「グーグルバード」の情報提供を行った。
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厚沢部町ICT教育セミナー②
(市町村 2024-01-23付)
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