札幌市教委 働き方改革取組表彰校〈上〉(札幌市 2024-01-25付)
札幌市教委が実施した5年度みんなの工夫で学校を変える働き方改革取組表彰事業(昨年11月28日付8面既報)で、事業成果型、事業提案型の各部門に輝いた計11校の取組を2回に分けて紹介する。
事業成果型
▼山鼻小
これまで修学旅行代金、卒業アルバム代金およびスキー学習費用のコンビニ決済化を実現していたが、加えて、行事写真の販売のウェブ化、滝野宿泊学習費用のコンビニ決済化、校外学習バス料金の口座引き落とし、家庭科・クラブ活動調理実習費の予算化を実施し、4年度中に学校の教育活動で発生する全ての集金業務を撤廃し教員がお金を触らない仕組みを構築した。
また、校務の平準化を目的とした学年主任と各校務分掌の部長を兼務させないというルール作りや、全ての担任の授業時数を25時間平均に近づけるべく専科指導を積極的に実施した。
▼資生館小
保護者が学校ホームページを閲覧する際にスマートフォンを利用する機会が多かったことから、スマホ閲覧用のホームページを開設することで、保護者の利便性を向上し、伴ってこれまで活用が不十分だったホームページ上からの児童の欠席・遅刻連絡の件数が増加したため、朝の電話対応等が減少した。
上記取組によって学校ホームページの閲覧数が増加したことから、ホームページ上から情報発信を進めるとともに、学校からの情報が重複しないよう精選を図っており、学校便りの発行回数の見直しなど印刷作業の負担軽減やペーパーレス化の観点からさらなる見直しにつなげていく。
▼発寒東小
教職員や児童の放課後のゆとりのある時間を確保すべく、毎日実施していた清掃時間を月・水・金の週3回とする日課表の見直しを行った。
また、デジタル採点システムを導入したことに加え、実施したテストをシステムに取り込むためのスキャン作業を校務助手に協力してもらうことで、教員の業務負担が軽減されたことや、児童への返却期間が短縮された。
その他、通知表等の作成時期の全学年5時間授業の実施や担任の代わりに担任外教諭が給食の見回りを行うローテーション給食を実施するなど、学校全体で業務の精選や平準化を進めた。
▼琴似中央小
日程調整に時間を要することに加え、ダブルブッキング等のミスが起こる保護者との個人懇談の日程調整を、グーグルカレンダーの予約機能を使うことで、調整に費やす時間の大幅な削減と保護者の利便性向上を図った。
各担任の設定作業は、ICTに苦手意識を持っている教員でも10分程度であり、また、保護者からも、その場で懇談の日時が決定できることや日程変更も容易であることからとても好評であった。
今後は栄養教諭のアレルギー面談、スクールカウンセラーの面談予約等に活用していく予定。
▼東白石中
生徒および職員が利用しているクロームブックを活用し、これまで紙で行ってきた生活記録帳をアプリ上で管理することで、教員が全生徒分の毎日の生活記録帳を年度初めに印刷準備する必要がなくなり、負担軽減かつペーパーレス化に繋がった。
また、学習計画や学習状況の履歴もアプリ上で確認できるようになり、生徒の状況が把握しやすくなった。
▼幌南小
職員室にいる校務助手、栄養士、福祉補助員、学校事務職員も含めた担任外で、担任が授業等による不在時の連携を図るために、ミーティングスペースを設置した。各部の職員が打ち合わせに使うことも増え、職員間のコミュニケーションが向上した。
その他、コードレス電話の導入や文書ファイルの確認が容易になるよう文書棚の整理の実施、前期分の児童の評価を三者面談とすることで通知表の発行を年1回年度末とするなど、主幹教諭が中心となり、様々な取組を行った。
(札幌市 2024-01-25付)
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