本別町 6年度教育行政執行方針 AI型学習ドリル導入 校種間連携で能力最大限に(市町村 2024-04-11付)
本別町教委・高橋哲也教育長
【帯広発】本別町教委の高橋哲也教育長は6年度教育行政執行方針において、同一校種間や異校種間の連携によって、発達段階に応じた能力・個性を最大限に伸ばす教育を進めることを示した。また、AI型学習ドリルを導入し、個別最適な学びのより一層の充実と基礎学力の定着につなげる。
執行方針の概要はつぎのとおり。
学校運営の推進については、地域の人材や資源を活用するなど、学校と地域が連携・協働して子どもたちの成長を支える学校づくりを推進するため、コミュニティ・スクールの充実・発展に努める。発達段階に応じた能力・個性を最大限に伸ばす教育を進めるため、同一校種間の交流事業を積極的に進めるとともに、幼児教育から学びの延長にある高校教育までを連続的につなぐ異校種間連携事業を推進する。
義務教育の推進については、GIGAスクール構想で整備した1人1台端末へAI型学習ドリルを導入し、児童生徒一人ひとりが学習進度や理解度に応じた復習を効率的に行えるようにし、個別最適な学びのより一層の充実と基礎学力の定着につなげる。
35人を超える学級を有する本別中学校については、引き続き、独自施策として教員を1人配置し、少人数学級によるきめ細かな教育を推進する。
国際理解教育の推進については、本別の学びの主軸に位置付けている英語教育の推進のため、引き続き英語指導助手や町教委任用の英語教員を学校に派遣するほか、小学校低学年を対象とした英語に慣れ親しむためのこども英語チャレンジ事業や本別高校生の海外研修派遣を継続し、小学校から高校まで一貫した英語教育の充実に努める。さらに未来の本別を担う人材を育成するために、ふるさと本別への愛着と誇りを育むふるさと教育を推進する。
道徳教育の推進については、体験活動や思いやりの心を養う多様な活動を通して、主体的な判断で行動し、他者と共に生きるための基礎となる道徳心を育む。
児童生徒が安心して学習や多様な活動ができるよう、引き続き中学校にスクールカウンセラーを配置するほか、年2回のアンケート調査を実施するなど、いじめの未然防止と早期発見に努めるとともに、不登校児童生徒への支援は関係機関とも連携しながら積極的に実施する。
教育環境の整備については、夏季の熱中症対策として町内各中学校2校にエアコンを設置し、生徒の健康管理に配慮する。設置から39年を経過した勇足中学校の地下タンクを修繕し、流出事故防止対策を施す。
特別支援教育の推進については、引き続き全ての学校に特別支援教育支援員を配置し、一人ひとりの教育的ニーズに応じた個別支援の充実に努めるとともに、関係機関と連携し「個別の教育支援計画」の活用を促進する。
勇足小学校と小松島市立立江小学校との交流研修については、引き続き、双方の派遣を行わず、リモート等による交流方法によって友好を深める。
防災教育の充実については、第3次学校安全の推進に関する計画(4~8年度)に基づき、児童生徒が自ら危険を予測し、適切に判断し、主体的に行動できるよう安全教育の充実に努め、地域の災害リスクを踏まえた実践的な防災教育を行い、1日防災学校の実施を促進する。
学校における働き方改革については、町アクション・プランに基づいた取組を進め、部活動の地域への移行については「町部活動地域移行検討協議会」において、まずは、休日の部活動の地域移行について関係団体も含め検討する。
本別高への支援については、地域連携校として3年目を迎えるが、本別高校の教育を考える会や本別高校学校運営協議会等と連携・協議しながら、必要な魅力を高めるため「とかち創生学」の支援や各種支援事業を継続し、地域連携校の強みを生かした教育活動や進学サポートの実現のため地域連携協力校である帯広柏葉高校の夏期・冬期講習に参加するための交通費を支援する。
地元中学校はもちろんのこと、近隣中学校への入学促進に向けたPR活動を継続するとともに、5年度に初めて実施したオーストラリア海外研修事業を積極的にPRし、本別高への入学促進を積極的に進める。
食育の推進については、地場産農畜産物を積極的に使用し、おいしく栄養バランスに配慮した学校給食を提供するとともに、栄養教諭による食育指導の充実に努める。
昨今の食材費の高騰によって賄材料費は増額するが、子育て支援の一環として増額分については学校給食費に反映させずに町から補助し保護者の負担を軽減する。
(市町村 2024-04-11付)
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