中札内村 中学校部活動で地域指導者 体づくり運動指導開始 野球部 競技の動きに関連持たせ(市町村 2024-05-20付)
中札内・部活動地域指導者
【帯広発】中札内村で6年度から、中学校部活動顧問等の依頼を受け、地域在住のパーソナルトレーナーが競技に応じたウオーミングアップメニューを生徒に指導する取組が始まった。9日、中札内中学校野球部で初めて行われ、体の構造と競技中の動きに関連を持たせた声かけによって、生徒の関心を高めながら指導。生徒は「体をひねる運動は初めてだったので、今後の活動に生かしたい」と、体づくりへの意識を高めた。
村教委、村部活動地域移行推進協議会は5年度、部活動の地域移行に向けたニーズ調査の結果を受け、中学生に体の仕組みを伝え、運動の必要性を実感してもらう放課後活動「からだ塾」を複数回実施。協議会での振り返りを踏まえ、部活動や競技により深く関わる取組にするため、競技練習前に行うウオーミングアップの指導を企画した。
生徒の自主的・自発的なウオーミングアップを習得し、けがのない持続可能な活動につなげることが目的。村内外でパーソナルトレーニングスタジオを営み、村部活動地域移行推進協議会副会長を務める西田匡孝さんが講師を担っている。
今回、指導を依頼した中札内中野球部は、顧問が練習場所に来る前に部員同士で声をかけ合ってウオーミングアップを行う。メニューは先輩から後輩へと代々伝わり、腕や足を伸ばす運動がメインとなっている。
西田さんは「野球は、投げる・打つ・走るという全ての動きが必要」とし、体をひねる運動に重きを置いたメニューを生徒たちと共に実践。一つのストレッチにつき8カウントを8回ずつ、全員で声を出しながら進めた。
腕を横に伸ばして左右逆にひねる運動では「肘を固定しないで、肩の内側の球体を動かすように心がけて」とアドバイスを送り、ボールを投げる動きとの共通点を説明。正しい姿勢を教えるため、生徒一人ひとりに寄り添う場面も見られた。
野球部主将の荒屋敷蔵之助さん(3年)は「肩の内側など、体の使う部分がこれまでやっていた運動と違った」「体をひねる運動は初めてだったので、今後の活動に生かしたい」と話した。
今回依頼をかけた野球部顧問の木村吾勝教諭は「他業務を行いながら、隙間を縫ってトレーニング方法を勉強していた。専門家の指導を見ることができて勉強になった」「多くの人たちに関わってもらうことで、子どもたちにも良い影響があると思う」と、教員と生徒それぞれへの利点を挙げた。
西田さんは「ストレッチと競技と結び付け、関心を持ってもらえるような声かけを心がけた」「今後は顧問の先生方と一緒に、強化したい部分などを話し合いながら実施できたら」と話している。
(市町村 2024-05-20付)
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