足寄高 総探支援特化型CS 育成したい生徒像共有 持続性、小中高接続など議論(学校 2024-07-01付)
足寄高校・CS導入
【帯広発】足寄高校(石橋栄校長)は本年度、総合的な探究の時間の取組推進に特化したコミュニティ・スクール(CS)を導入した。道外大学職員や地域人材、保護者ら12人を委員に委嘱し、探究・連携・広報の3部会を編成。6月26日、同校で第1回学校運営協議会を開き、育成したい生徒像や今後の方針に関して共通理解を図るとともに、取組の具体化に向けて熟議した。
同校は本年度から2ヵ年、文部科学省の新規事業「“総合的な探究の時間”の質向上を図るための実践研究」実践校の指定を受けた。校内外の協働体制を構築するため、コーディネーターの配置に加え、探究学習の支援に特化したCSを編成。総合的な探究の時間を通したキャリア教育の充実、地域の発展や持続的な成長への貢献を目指している。
第1回学校運営協議会では、酪農や林業等を営む地域人材、町内博物館職員、町経済課職員、道外大学職員ら、1次産業や環境保全、探究的な学習形態に精通する多様な人材が出席した。
開会に当たり、石橋校長がCS導入の背景や今後の取組を説明。「主体的に学び続ける人」「問題解決に取り組む人」など育成する生徒像を示し、地域学校協働活動およびCSの取組によって、学校と地域の双方に意義があることを説いた。
事業の指定期間においては、学校運営協議会の始動および活性化、探究活動の再整備を図ることを提示。事業終了後の8~10年度にかけて、学校運営協議会の安定的な運営に加え、小中高接続による「足寄探究(仮称)」を推進する考えを示した。
協議では、学びの協働体制を構築するための方法・手段等を話し合った。
委員らは「興味を持てばおのずと学びに向かう。地域の教育力向上によって、生徒が地域に関心を持つきっかけをつくりたい」「自分の経験を踏まえて課題を設定できるよう、ある程度の時間をかけて地域を知る機会があれば」などと意見。
生徒の主体性向上に向けては「小・中学校から積み重ね、自他の違いを理解することが大切」「仕事だと自ら行動することで利益を得るため、生徒が成果や評価を実感できる仕組みが必要では」などの声が上がった。
また、同校は本年度から、希望に応じて長期休業期間中のインターンシップ参加を受け付けるよう改め、今後は時期を問わず募集する展望を示した。委員の一人は「併設施設のPR方法を模索するなど、共にプロジェクトを推進することができるのでは」と、探究学習に結び付く提案も上がった。
(学校 2024-07-01付)
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