道町村教委連が教育長研修会 学校の業務適正化を 文科省の遠藤専門官が講義(関係団体 2024-10-21付)
道町村教委連教育長部会研修会・開会あいさつ
道町村教育委員会連合会は17日、ホテルライフォート札幌で教育長部会研修会(3委員会・新任教育長研修会)を開催した。文部科学省初等中等教育局財務課校務改善専門官の遠藤雅典氏が「学校における働き方改革について」と題して講義。質の高い教師の確保に向けた国の動向を解説し、教員が本来の業務に集中できるよう、業務の適正化を一層推進する必要性を説いた。
研修は、当面する行政上の諸問題について理解を深め、各地域における教育行政推進の円滑化を図ることがねらい。道内の町村教育委員会の教育長、委員約130人が参加した。
開会に当たり荒谷順一郎教育長部会長があいさつ。不足する教員を確保するため、各教育委員会・学校がこれまで以上にインターンシップ・教育実習に参加する高大生を積極的に受け入れ、働き方改革を加速化する必要があると強調し「正解のない時代を迎える中、様々な課題に対する“最適解”や誰もがうなずく“納得解”を出さなければならない。教育長同士で互いに積極的に情報交流を行い、この艱難辛苦を乗り越えていきたい」と激励した。
来賓あいさつでは道教委の山本純史学校教育監が登壇し①教員の確保②高校配置③安全・安心な学校づくり―の3点を説明。教職の魅力発信や学校における働き方改革を一層推進する必要があるとし、引き続き実効性ある取組を推進していく考えを示した。
続いて遠藤氏が講義。中教審答申の要点を解説し「目指すところは学校教育の質の向上によって“全ての子どもたちへのより良い教育”を実現すること。働き方改革の加速化、学校の指導・運営体制の充実、教師の処遇改善を一体的に推進することが必要」と指摘。「働き方改革は時間だけではなく健康・福祉の観点も重要。管理職のリーダーシップが必要となる」と説いた。
学校の業務適正化に向けては、保護者、地域住民、首長部局の理解・協力を得て進める必要があるとし「一人ひとりの先生が改革の効果を実感できるよう、教育委員会や学校がそれぞれの立場で一体的に取り組んでほしい」と要請。
また、登下校対応、見回り・補導対応、学校徴収金の徴収・管理など「学校以外が担うべき」とされる業務に関しては教育委員会が積極的に働きかける必要があるとし、給食費や学習用教材の徴収金を公会計化する自治体など全国の好事例を紹介した。
引き続き公立学校共済組合本部総務部長の谷川敦氏が教職員のメンタルヘルス対策に関して報告。就労時間が長く、周囲のサポートが不良であるほど高ストレス者割合が上昇するなどストレスチェックデータの分析結果報告を踏まえ、人事データとストレスチェックのデータによる関係性の分析を呼びかけた。
行財政、学校教育、社会教育の3委員会では、鶴居村教委の村上明寛教育長、真狩村教委の齊藤信之教育長、苫前町教委の開発法起教育長が提言を発表した。
発表後の新任教育長研修会では、道教委総務課の佐藤基課長補佐、教育政策課の佐々木覚課長補佐が、教育委員会制度や本道教育の重点課題を説明した。
(関係団体 2024-10-21付)
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