道中 いじめ問題の対応調査 基本方針等 8割浸透 過半数が「さらに理解必要」(関係団体 2024-10-17付)
道中学校長会(河村克也会長)は6年度報告書「いじめ問題への対応に関する調査(主に重大事態についての対処)」をまとめた。いじめの防止等のための基本的な方針や重大事態調査に関するガイドラインが浸透していると回答した学校は87・7%で、全体の55・6%がさらに教職員への理解を促す必要性を感じている。重大事態の未然防止に向けた取組は「いじめ防止等に係る資質・能力向上の校内研修の充実」が最も多く、研修や組織マネジメントを重視する校長が多いことが分かった。
近年、いじめの重大事態の発生件数が増加傾向にあり、重大事態の未然防止に期するため新たに調査したもの。
調査期間は4月30日~6月10日。札幌市を除く道内の中学校557校に調査を依頼した。回収率は93・4%。
学校主体による調査の委員会の構成員(複数回答、以下同じ)は「スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、学校医」が71・2%と最も多い。弁護士の協力を得ている学校は5・0%、職能団体(弁護士会、臨床心理士会等)の推薦委員は3・1%だった。
重大事態調査で活用した記録の保管機関は「行政文書管理規則に準ずる」が58・5%、国のガイドラインで定める「5年間」が47・7%など。
いじめを認知する機会の取組は「教育相談」「養護教諭との連携」「保護者との定期的な情報交換」の順に多く、心の健康観察アプリを活用している学校は28・1%。全校生徒との校長面談やSCの活用・連携、町内会の総会でいじめ未然防止について説明するなど地域と連携した取組も見られた。
重大事態の未然防止の取組で特に重視していることは「いじめ防止等に係る資質・能力の向上のための校内研修の充実」が54・8%と最も多い。また、「学校いじめ防止基本方針の見直し・周知」「いじめの未然防止に向けた校内体制の構築(いじめ対策委員会の定期開催、初動対応のフローチャート作成など)」が4割、「保護者との良好な信頼関係の構築(学校いじめ防止基本方針の周知、保護者向け相談システムの導入など)」が3割となっている。
道中は、重大事態はいつ発生してもおかしくないとし、8月に改訂された国のガイドラインの理解浸透を図る研修や、平時からの実効的な取組を行うよう努めていく必要があるとしている。
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(関係団体 2024-10-17付)
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