新鮮な感動を忘れずに　道放送教育・視聴覚教育合同研究大会

（関係団体 2015-11-16付）

道放送・視聴覚教育合同研究大会―授業

　第六十七回道放送教育研究大会・第六十一回道視聴覚教育研究大会合同大会札幌大会が六～七日の二日間、札幌市内の札幌サンプラザなどで開催された。研究主題「“生きる力”を育み、未来を拓く豊かな学びの創造～子どもが生き生きと学ぶアクティブ・ラーニングをめざした放送・ＩＣＴ活用」をもとに、各部会で公開保育・授業を行ったほか、全体会では課題別研究交流会や講演を実施。子どもが生き生きと学ぶため、放送番組やＩＣＴの活用について研鑚を積んだ。

合同研究大会は、道地方放送教育研究協議会（米田英二会長）、道視聴覚教育連盟（森永裕文会長）が主催。

　一日目は、各部会に分かれて公開保育・授業と研究協議を実施。このうち、札幌市立月寒小学校では、同校の研究主題「児童が生き生きと学ぶアクティブ・ラーニングのための学校放送番組活用」のもと、四授業を公開した。

　二年三組算数「かけ算をつかって」（小川梓教諭、児童数三二人）では、本時のねらい「四や八のまとまりを作ったり、分けたり動かしたりすると、かけ算で求めることができることを理解する」を目指した授業が行われた＝写真＝。

　はじめに、ＮＨＫ学校放送番組「さんすう犬ワン」を視聴。数えにくい並び方になったシューマイが本当に三十二個あるか分からなくなってしまった問題発見場面で番組を停止し、「シューマイの数をかけ算でもとめよう」と問いかけた。

　児童は、分けてかけ算したものを足したり、まとめてかけ算で求めるなどの考えを交流。残りの番組を視聴して自分との考えを比較し、いろいろな考えがあることを学んだ。

　開会式では、主催者を代表し、合同大会実行委員長を務める米田会長らがあいさつ。米田会長は、放送番組やＩＣＴを活用していく中で、伝統の重要性を強調。放送教育の原点として大切にしている「生、丸ごと、継続、教師同行」の視聴原則の精神にふれ、「初めて見たときに感じる新鮮な感動や思いは、決して忘れてはいけない」と訴えた。

　続いて、道教委の梶浦仁学校教育局長と札幌市教委の引地秀美学校教育部長が祝辞。放送番組やＩＣＴの効果的な活用に向けて期待を寄せた。

　このあと、①放送・ＩＣＴの積極的・効果的活用を図るために②「課題追究」「主体的」「協働的」な学びを生むための放送・ＩＣＴ活用は―の二点について課題別研究交流会を実施したほか、放送大学教育支援センターの中川一史教授が「子どもを生かすアクティブ・ラーニングと学校放送番組・ＩＣＴ」と題して講演した。

(関係団体 2015-11-16付)