札幌市学校保健会が研究大会開く　健康創りだす実践力育成　

（関係団体 2015-11-17付）

札幌市学校保健会研究大会

　札幌市学校保健会（松家治道会長）は七日、札幌サンプラザで第三十一回研究大会を開催した＝写真＝。幼稚園および学校の教職員、学校保健関係者など約四十人が参加。子ども自らが健康意識を高めるために、学校現場での効果的な指導方法について研鑚を積んだ。

　昭和四十九年に発足した同会は、札幌市学校医協議会や札幌市ＰＴＡ協議会、札幌市学校給食栄養士会など十四の団体で構成され、札幌市の学校保健の発展向上や児童生徒の健康な生活の構築を目的としている。

　具体的な事業としては、尿検査事業や全国の保健活動の調査・交流事業などを進めているほか、年に一度の研修会と研究大会を開催している。

　本年度は五年次研究の一年目で、研究主題は「児童生徒が健康意識を高め、自ら健康を創りだす実践力を育む」。①子どもが自分ごととして考える教材化と指導の工夫②子どもの思考を支える専門家のかかわり―の二点を研究の視点に、実践を進めてきた。

　開会式では、松家会長があいさつ。五ヵ年研究の初年度に当たることにふれ、「学校保健の課題について、皆さんからその方向性や方法など幅広い意見をいただき、次年度以降に生かしたい」と述べた。

　また、来賓として札幌市教委保健給食課の竹内伸明課長があいさつし、同会のさらなる発展を願った。

　続いて、研究発表では、丸山悠研修部長が研究主題やその視点について説明したほか、札幌市立手稲中央小学校六年生の実践をＶＴＲを交えて紹介。保健体育「薬物乱用の害」と、総合的な学習の時間「インターネットと自分」の内容について説明した。

　このあと、実践について意見交換を実施。保健体育「薬物乱用の害」では、参加者が「薬物乱用の授業は高校で行うことが多いため、小学校で教える機会があって良かった」「教材にｉＰａｄを用いたことや自分事と考えられるような工夫、専門家の話を取り入れたことが良かった」と話していた。

　総合的な学習の時間「インターネットと自分」については、参加者から「ｉＰａｄなどの液晶画面が見えづらい子への配慮を」「総合的な学習の時間であるため、今後は子どもたちが自ら探究をするような授業になれば」などと意見が挙がっていた。

(関係団体 2015-11-17付)