ネイパル3施設の「高校生徒会フォーラム」 望ましいネット使用へ アウトメディアプロジェクトの一環(道・道教委 2015-11-30付)
高校生徒会フォーラム・ネイパル深川
全道各地のネイパルが主催する「高校生徒会フォーラム」が、十一月初旬から中旬にかけて開かれた。うち、ネイパル深川、ネイパル足寄、ネイパル北見では、「どさんこアウトメディアプロジェクト」(北海道子どもの生活習慣づくり実行委員会)の一環として実施した。高校の生徒会役員が集まり、コミュニケーションスキルを体験的に身に付けるとともに、インターネットトラブル防止の方策を考え合い発表。インターネットの望ましい使い方についてのCMづくりなども行った。
◆ネイパル深川
ネイパル深川では、滝川市や旭川市、稚内市、千歳市などの高校の新生徒会役員および担当教諭約六十人が集まり、熱のこもった話し合いが三日間行われた。
初日は、「GOOD?WORKSHOP」の溝渕清彦氏と大塚香里氏を講師に迎え、意見交換を楽しく効果的に進めるための会議の進め方について模擬会議を体験しながら学んだ。
グループとしてではなく「チーム」として、全員で同じ目的に向かっていこうとする姿勢の大切さや傾聴の仕方、記録の取り方を学んだ。
初日に学んだ話し合いの手法をもとに、二日目は自校の課題に迫り、方策を考えることとした。道教委生涯学習推進局生涯学習課の芳村桐子主査を講師に迎え、インターネット利用にもたらされる危険性など、道内の高校生をとりまく現状を伝えた。
高校生は、日常使用しているインターネットの危険性や人とのコミュニケーション不足によって生じるトラブルについて理解を深めていた。
このあと、参加校の混合チームで、情報化社会における課題と取組についてどのように迫るか活発な話し合いを行った。
参加者は「こんなにインターネットについて考えたことはなかった。自分のすぐ近くまで危険が迫っていたことを知り、あすから実践したい」などと話していた。
三日目は、二日目に話し合った取組について、他者にとって分かりやすい発表内容とするにはどうするかを話し合った。
発表では、歩きスマホやSNSを悪用したなりすましなど、スマートフォンを使用するに当たっての危険性、コミュニケーション不足について言及し、「高校生だけではなく、社会全体として考えていくべき」と力強く宣言していた。
◆ネイパル足寄
ネイパル足寄は、一泊二日の日程で開催した。道東の五校の生徒会役員と顧問など約四十人が参加した。
初日ははじめに、各校の生徒会活動や学校の特色、グループワークのテーマでもあるインターネットトラブル未然防止の実践について発表し合った。
文化祭のオリジナリティーあふれる取組や、生徒会で作ったスマートフォンの使用にかかわる七ヵ条のルールの掲示など、各校の様々な取組に対して、生徒たちは「自分たちの学校でも実施したい」「こんな取組もできるんだ」などと情報交流した。
講義演習は、道子どもの生活習慣づくり実行委員の本田憲司氏を講師に招き、望ましいコミュニケーションの取り方や話し合いや合意形成の方法について講義を受け、コミュニケーションゲームを通じて学びながら参加者同士打ち解け合った。
夕食後は、各参加校混合でグループワークを行い、望ましいインターネット・SNS利用のために、どのように行動すれば良いかについて各グループで話し合った。トラブルを未然に防ぐためにはどうすれば良いか、スマートフォンに依存せず、便利に使うにためにはどのようにすると良いかなどについて意見を出し合った。
二日目は、前日のグループワークの結果を模造紙にまとめ、各グループが発表。挿し絵や写真を活用したり寸劇を用いたりなどユニークなプレゼンテーションとなった。
生徒たちは、「ほかの参加校の取組や、初めて出会った参加者からいろいろなことを学ぶことができた」「短い時間でも中身の濃い話し合いができれば良いものが作れると感じた」などと述べていた。
◆ネイパル北見
ネイパル北見では、オホーツク管内や上川管内の公立・私立の高校から約七十人が参加した。
テーマは「インターネット利用を含めた望ましい生活習慣の確立のために~今、生徒会で何をすべきか?」。
初日には、参加者全員で「ワールドカフェで情報交換会」を行い、他校の生徒と交流。自校だけでは知り得なかったスマートフォンやインターネットに関する様々な情報を話していた。
続いて、新聞社から講師を招き、「望ましいネット利用のために」をテーマに講話を行った。ネット利用での依存症の実態と、その対処法やネット上でのいじめ、個人情報の漏えいといった深刻な問題を実際に起きた事件をもとに紹介。これからスマートフォンをどのように使用すると良いかについて考えを深めていた。
続いて、学校ごとにグループワークを実施。自分たちの学校で、実際にどのような問題が起きているのかKJ法を用いて整理し、その原因を探り、解決策について話し合った。
二日目は、解決策をもとに全校生徒、全道の生徒たちにスマートフォンやインターネットの望ましい使い方についてのCMづくりを行った。自校にとって何が一番必要なことなのかを話し合い、コンセプトをまとめていった。
学校によっては、寸劇にして動画を撮ったり、演技の練習をしたりしていた。
プレゼンテーションも行い、生徒会でどのように取り組むかという具体的な提案を示していた。
参加した生徒は、「自分の学校の状況を見直す良い機会となった」「どこの学校も同じような悩みをもっていて、いろいろな活動を通し解決していることが分かった」などと話していた。
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高校生徒会フォーラム・ネイパル足寄
高校生徒会フォーラム・ネイパル北見
(道・道教委 2015-11-30付)
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