道教委が時間外勤務等縮減推進会議開く 変形労働時間制の手続き事務簡素化を 部活休止日、地域への浸透必要(道・道教委 2016-01-26付)
重点取組項目の状況調査結果に基づき協議
道教委は二十二日、道庁別館で二十七年度第二回時間外勤務等縮減推進会議を開いた=写真=。「教育職員の時間外勤務等の縮減に向けた重点取組項目」のうち、「変形労働時間制」について、手続き事務の簡素化や対象業務ごとの定着に向けた弾力的な運用の検討を求める意見があった。平日週一回の部活動休止日を設定するため、地域や保護者に趣旨等を浸透させる必要性が指摘された。土曜授業については、「二回で一日振替できるようにしてほしい」との要望が学校から挙がっていることから、その検討を求める意見が出た。=関連記事「解説」欄=
会議では、道教委が実施した「二十七年度教育職員の時間外勤務等の縮減に向けた重点取組項目等の取組状況調査」結果に基づき、協議した。調査は、定時制を含む道立学校と市町村立小・中・高校を対象に、昨年四~九月に実施。重点取組項目に挙げられている、①部活動休止日の設定などの取組の充実②週休日の振替や休憩時間にかかる制度の周知と有効活用③管理職員の業務管理の充実④「定時退勤日」や「時間外勤務等縮減強調週間」の定期的な実施―の状況を調べた。
部活動については、校長会や中・高体連、PTAなどで申し合わせた、平日週一回の部活動休止日設定に「取り組んでいる」「わりと取り組んでいる」学校が九四・一%あった。一方、取り組んでいない理由に、「地域の部活動に寄せる期待が高い」ことなどが挙げられた。
そのため、会議では、地域や保護者に趣旨等を浸透させることが必要との意見や、部活動関係五者会議における協議の場の設定を求める声が出た。
週休日振替等の制度のうち、「変形労働時間制」をすべて、または、一部の業務で活用した学校は九八・八%。業務内容は、修学旅行引率業務が九割を超えている一方、文化祭(学校祭)や体育祭(運動会)にかかわる業務は、二割程度にとどまった。制度に対して、「手続き上の書類作成の簡略化」を求める声や、「四週の期間内では活用しづらい」などの意見があった。
会議でも、「事務手続きで、相当な事務処理作業が発生し、十分活用できない場合がある」「手続き自体が多忙化につながりかねない」ことから、事務処理の簡素化を求める意見があった。また、期間を「四週」としている法的根拠を含めた制度の十分な周知、対象業務ごとに一層の定着に向けた弾力的な運用などの検討を求める声があった。
「週休日等にかかる振替期間の特例」をすべて、または、一部の業務で活用している学校は六二・八%。手続き事務の簡素化のほか、「土曜授業について、二回で一日振替をできるようにしてほしい」との要望があった。
会議においても、委員から、弾力的な運用によって、教育職員の負担軽減につなげるため、検討を求める意見が出た。
「勤務時間のスライド」については、六七・五%の学校がすべて、または、一部の業務で活用した。
このほか、時間外勤務等縮減に向けた具体的な方策を検討するため、勤務時間の実態把握をあらためて行うよう求める意見があった。
(道・道教委 2016-01-26付)
その他の記事( 道・道教委)
道教委「学びカフェ」推進第2回作業部会 現地視察結果を確認
道教委は二十六日、札幌市内かでる2・7で北海道地域の教育力向上推進委員会家庭教育「学びカフェ」推進事業第二回作業部会を開催した=写真=。全道各地で実施している「学びカフェ」のうち、三ヵ所の...(2016-01-28) 全て読む
国などから学校への調査業務 教頭に処理事務が集中 道教委が26年度状況を調査
国や道教委が学校に依頼する調査業務について、教頭に処理事務が集中している実態が道教委の調査で明らかになった。二十六年度一年間の状況を調べたもので、中・高校、特別支援学校では、半数以上が調査...(2016-01-27) 全て読む
後期中等教育の特別支援検討委―道教委 生徒の自己肯定感に配慮 校内研修プログラム活用を
道教委は二十五日、道庁別館で第三回北海道の後期中等教育段階における特別支援教育に関する検討委員会を開き、「教員の専門性向上の取組」をテーマに検討した=写真=。委員からは、生徒のセルフ・エス...(2016-01-27) 全て読む
中1ギャップ問題未然防止等を協議―道教委 豊富中など3校が実践発表 上川など4管内の事業実施校参加
【旭川発】道教委は二十二日、上川合同庁舎で二十七年度第二回「中一ギャップ問題未然防止事業」および「高校生ステップアップ・プログラム」運営協議会を開催した。上川・留萌・宗谷・オホーツク管内に...(2016-01-27) 全て読む
27年非行少年の概況―道警まとめ 検挙・補導数過去最少に 刑法犯、中・高生で57%占める
昨年一年間に道内で検挙・補導された非行少年は、二十六年比一八・三%減の一千七百四十五人と、現行の統計を取り始めた昭和四十一年以降、最も少なかったことが、道警本部少年課がまとめた「少年非行等...(2016-01-27) 全て読む
道教委がハイレベル学習セミナー 学習の意義・方法学ぶ AL型プログラム等通して
【岩見沢発】道教委は五日から四日間、ネイパル深川で二十七年度ハイレベル学習セミナーを開いた=写真=。道高校学力向上推進事業の一環。選抜性の高い大学への進学を目指す高校一年生が、アクティブ・...(2016-01-25) 全て読む
中札内高等養護が最優秀 道学校給食調理コンクール開催
道教委および公益財団法人北海道学校給食会は十三日、札幌市内の道学校給食会で二十七年度道学校給食調理コンクールを開催した=写真=。全道の学校・調理場から六チームが出場し、地場産物を活用した「...(2016-01-25) 全て読む
27年度道教育実践表彰受賞校・者の功績
道教委が決定した二十七年度道教育実践表彰(十八日付1面既報)の学校表彰受賞校、教職員表彰受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略= 【学校表彰】 ▼岩見沢市立南小学校(三角光二校長) ...(2016-01-22) 全て読む
天売高と天塩小Pに栄誉 管内教育実践表彰の受賞者決定―留萌教育局
【留萌発】留萌教育局は、本年度管内教育実践表彰の受賞者を決定した。優れた実践活動により学校教育の向上、社会教育の推進に大きく貢献したとして、天売高校(田尻勝敏校長)と天塩町立天塩小学校PT...(2016-01-22) 全て読む
小学生による暴力行為未然防止へ 教育的手法活用など柱に 教員・保護者向け資料を作成―道教委
道教委は、小学生による暴力行為の未然防止に向けて、教職員用および保護者用の指導資料を作成した。教職員用指導資料では、指導の在り方や、未然防止を目的とした教育的手法の活用など三点を柱に提示。...(2016-01-22) 全て読む