中1ギャップ問題未然防止等を協議―道教委 豊富中など3校が実践発表 上川など4管内の事業実施校参加
(道・道教委 2016-01-27付)

中1ギャップ問題協議会
不登校、中途退学の未然防止等について意見交換した

 【旭川発】道教委は二十二日、上川合同庁舎で二十七年度第二回「中一ギャップ問題未然防止事業」および「高校生ステップアップ・プログラム」運営協議会を開催した。上川・留萌・宗谷・オホーツク管内における両事業の実施校などから十八人が参加。豊富町立豊富中学校、雄武高校、旭川工業高校定時制の三校が自校の実践を紹介した。また、参加者で不登校および中途退学の未然防止等について意見交換した。

 「中一ギャップ問題未然防止事業」は、子どもの人間関係形成力の育成や小学校との連携促進などを進め、中一ギャップ問題の解決を図る。豊富町立豊富中は同事業の指定校。

 「高校生ステップアップ・プログラム」は、不登校や中途退学の未然防止のため、生徒のコミュニケーション能力等の育成を図るもの。雄武高と旭川工業高定時制が指定されている。

 同運営協議会は、両事業の成果を共有し、より効果的な実施を図ることなどが目的。また、両事業において、道教委の子ども理解支援ツール「ほっと」を活用していることから、「ほっと」の活用促進に向けた改善点を探るねらいもある。

 この日、豊富中の但田勝義校長、雄武高の田畑広樹教諭、旭川工業高定時制の濱手洋明教諭が自校の実践を発表した。

 但田校長は、同町において保育所から中学校まで、人間関係が固定していることから、集団意識や協調性などに課題がみられがちであることを述べた。

 子どもたちにそうした意識を養わせるため、お互いを認め合う人間関係づくりを意識していることを報告した。加えて、町立豊富小学校と協力し、連携校の小学六年生を対象とした部活体験や体験入学、文化祭への招待などに取り組んでいることを説明。「集団での意図的な取組の効果が現れている」と評価した。

 田畑教諭は、同校で二十二年度から取り入れている、仲間同士による交流活動「ピア・サポート」について解説。外部講師を招いた活動や、近隣の小・中学校や児童センターに生徒が出向いて交流したことによって、いじめや人間関係のトラブルが減ったことなどを成果に挙げていた。

 濱手教諭は、臨床心理士などの専門家を招いて、集団ゲームによる生徒の仲間づくり活動を進めていることを紹介。また、WEB会議システムを用いて「ほっと」の結果に関する検討会を行っていることも伝えた。

 このあと、参加者で三グループに分かれて、不登校および中途退学の未然防止、「ほっと」の活用促進に向けた改善点等について協議した。

(道・道教委 2016-01-27付)

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