札幌市社会科教育連盟が学習会 考え表現できる子に 円山小6年の授業を公開(関係団体 2016-02-25付)
既習事項を活用しながら授業を展開
札幌市社会科教育連盟(山岸徹委員長)は十九日、札幌市立円山小学校で冬の学習会を開催した=写真=。同校の澤田敦教諭が六年一組の社会科「世界の中の日本―世界の未来と日本の役割」の授業を公開したほか、研究討議を実施。澤田教諭は、わが国の発展途上国における教育支援活動をテーマに、既習事項を活用しながら授業を進め、支援活動のねらいに焦点を当てて発問し、児童が自分の考えを表現できるよう指導した。
研究主題は「自ら参画し、たくましく生き抜く北国の子の育成」。本年度は三ヵ年計画の三年目で、さらなる研究内容の深化を図るため、学習会を開催した。
当日は澤田教諭が六年一組の社会科「世界の中の日本―世界の未来と日本の役割」を公開。十一時間扱いの七時間目で、本時のねらいを「原氏がニジェールでみんなの学校プロジェクトを行った理由を話し合い、相手国の力を育成する日本の支援の在り方に気づき、自分の考えを表現できること」とした。
前時まで、日本が国際連合や政府開発援助(ODA)などを通して発展途上国に必要な支援を行い、国際社会の一員として役割を果たしていることを学習。原氏がニジェールで「みんなの学校プロジェクト」を始めたことを知り、どのような支援をしたかを予想している。
澤田教諭は、原氏の支援について、「学校を建てた」「学費を無料にした」といった児童の考えを交流させたあと、「原氏は保護者や地域の人が学校運営に参加する学校運営委員会の仕組みづくりに取り組んだ」と説明。個々の予想と事実のずれから問いを生んだ。
続いて、原氏が保護者や地域の人を学校運営に参加させる仕組みを通して教育支援をした理由を考えさせた。「国民の識字率が低い」などの既習事項から考えられるよう働きかけたほか、「ニジェールの教育大臣から『プロジェクト最大の成果は、自分たちにもできるという自信を与えてくれた』という言葉で、報われた」という原氏の言葉を提示。話し合いを通して原氏がニジェールの未来を考えて自分たちでできる仕組みをつくったことを理解させた。
また、ニジェールの事例から日本がどのようなことを大切にして発展途上国を支援しているかを問いかけた。
教科書から、発展途上国を支援している例を探させ、修理の技術や稲作の仕方を教えるなど相手の国の未来を考え、自立できるような日本の支援の在り方に気づくよう指導した。
このあとの研究討議では、授業について確認したほか、次年度研究の方向性を提案し、協議した。
(関係団体 2016-02-25付)
その他の記事( 関係団体)
道小学校理科研究会が札幌支部授業研 自然と向き合う子ども育てる 札幌市川北小4年「水のすがた」
道小学校理科研究会(村上力成会長)は二月二十四日、札幌市立川北小学校で二十七年度札幌支部研究部「授業研」を開催した=写真=。約六十人が参加。同校の椙下淳史教諭が四年生の「水のすがた」の授業...(2016-03-01) 全て読む
北教組第119回中央委員会 主権者教育の確立目指し 小関中央執行委員長あいさつ概要
北教組第百十九回中央委員会(二月二十五日、札幌市内道教育会館)における小関顕太郎中央執行委員長=写真=のあいさつ概要はつぎのとおり。 ◇ ◇ ◇ 中央委員会は定期大会までの当面...(2016-03-01) 全て読む
組織拡大、最重要課題に 北教組が第119回中央委員会開催
北教組は二月二十五日、札幌市内の道教育会館で第百十九回中央委員会を開催した=写真=。当面闘争推進・スローガンを決定したほか、特別決議も採択。「教え子を再び戦場に送らない」の誓いのもと、ゆた...(2016-03-01) 全て読む
後志町村教委協議会がセミナー 望ましい読書習慣定着へ 講義や実践発表、協議など
【倶知安発】後志町村教委協議会(菊地亮会長)は二月十八日、蘭越町民センターで社会教育推進事業「しりべし子どもの読書セミナー」を開催した=写真=。教委担当者、読書ボランティア、学校図書館担当...(2016-03-01) 全て読む
全石狩札幌教組が定期大会 質・量ともに活動強化 佐々木執行委員長を再選
全石狩札幌教職員組合(佐々木一次執行委員長)は二十日、札幌市内の北海道労働センターで第十二回定期大会を開いた=写真=。「石狩・札幌の教育をより良くしていくための活動を質、量ともに強化してい...(2016-02-29) 全て読む
渡島小中学校長会が理事研開く 課題解決へ連携強化確認 運営方針・業務計画など協議
【函館発】渡島小中学校長会(川野真一会長)は十二日、ホテル法華クラブ函館で理事研修会を開催した。会員三十人余りが出席し、各部門による本年度の実績報告をもとに、二十八年度の運営方針や業務計画...(2016-02-25) 全て読む
本道教育向上へ団結を 道中理事研・小西会長あいさつ概要
道中学校長会第六回理事研修会(十九日、ホテルライフォート札幌)における小西俊之会長のあいさつ概要はつぎのとおり。 本年度は、「連携し、前進する道中」を合言葉に、「生きる力の育成」「教育...(2016-02-24) 全て読む
道中が第6回理事研開く 新会長に赤岩氏(札幌白石)を選出 さらなる団結強化へ尽力誓う
道中学校長会は十九日、ホテルライフォート札幌で本年度最後となる第六回理事研修会を開催した。二十八年度役員について、選考委員会で会長候補に札幌市立白石中学校の赤岩輝雄校長=写真=、事務局長候...(2016-02-24) 全て読む
道公立学校教頭会創立50周年記念式典 一体感大切に活動展開 難局乗り越え新たな一歩
道公立学校教頭会の創立五十周年記念式典が二十日、札幌サンプラザで挙行された。吉田信興会長は「今後も、どんな厳しい場面を迎えても全会員の力で乗り越え、六十年七十年と新たな歴史をつくっていく」...(2016-02-24) 全て読む
札幌市中文連「にれ」賞授与式 「これからも表現し続けて」 本間会長が渡辺さんなどに表彰状
札幌市中学校文化連盟(本間玲会長)は二月上旬、札幌市立向陵中学校で「にれ」賞授与式を挙行した=写真=。書道作品でにれ賞に輝いた札苗北中学校の渡辺千帆さん(三年)らに表彰状を贈呈。本間会長は...(2016-02-23) 全て読む