日本遺産説明会開く―道教委 認定に向け取組推進を 文化庁担当者が概要等説明
(道・道教委 2016-03-08付)

日本遺産説明会
道内における認定に向けた取組を一層推進しようと開催

 道教委は四日、札幌市内のかでる2・7で「日本遺産にかかる説明会」を開いた=写真=。本道における日本遺産認定に向けた取組を推進しようと開いたもので、五十二人が参加。文化庁の担当者が日本遺産制度の概要や、申請要件となっている歴史文化基本構想などについて説明した。

 文化庁は本年度、日本遺産制度を創設。地域の歴史的魅力や特色を通じてわが国の文化・伝統を語るストーリーを日本遺産に認定するとともに、そのストーリーを語る上で不可欠な、魅力ある有形・無形の文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内外に戦略的に発信することによって、地域の活性化を図る。

 同制度では、点在する様々な遺産を、ストーリーのもとにパッケージ化し、面として活用・発信することで、地域のブランド化などを促進する。東京オリンピック・パラリンピックが開かれる二〇二〇年までに百件程度認定し、国内外へ発信していく。

 説明会は、認定に向けた取組を推進するため、市町村の文化財保護・活用や地域振興・観光振興の担当者などを対象に開催した。

 成田直彦生涯学習推進局長が開会あいさつに立ち、同事業について、「初年度は、全国四十都府県二百三十八市町村に関連する八十三件の申請があり、そのうち、十八件が認定されたが、残念ながら、道内からの申請はなかった」と説明したほか、江差町で認定申請に向けた取組が進んでいることを紹介。「道内にある歴史的魅力にあふれた地域の文化財をさらに磨き上げるため、この日本遺産の認定制度活用は、極めて重要な取組」と述べ、その推進に期待を寄せた。

 そのあと、文化庁文化財部伝統文化課文化財保護調整室の下山泰宏普及指導係長・企画調整係長が同制度申請要件の歴史文化基本構想や歴史的風致維持向上計画について、また、同じく記念物課の田中康成専門官が同制度の概要等について説明した。

 説明会の前後には、文化庁や道教委の担当職員が個別相談に応じた。

(道・道教委 2016-03-08付)

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