教育を創る道民運動展開 北教組の当面闘争推進・スローガン
(関係団体 2016-03-28付)

 北教組の第百十九回中央委員会(二月二十五日、札幌市内道教育会館)で承認した当面闘争推進ならびにスローガンに関する件(たたかいの具体的進め方)のうち、「憲法の改悪に反対し、違憲の戦争法撤廃、改悪教育基本法の撤廃を基本に教育基本法を元にもどす運動を進め、平和・民主・人権・共生・地球環境・自治の教育確立のため、みんなで平和憲法を守り、教育を創る道民運動を展開するとともに、学習指導要領と対峙し、自主教研運動をさらに強化する取組」「組織の強化・拡大、主幹教諭および主任制度撤廃・手当阻止、民主的人事交流実現の取組」の概要はつぎのとおり。

【憲法の改悪に反対し、違憲の「戦争法」撤廃、改悪教育基本法の撤廃を基本に「教育基本法を元にもどす」運動を進め、平和・民主・人権・共生・地球環境・自治の教育確立のため「みんなで平和憲法を守り、教育を創る道民運動」を展開するとともに、「学習指導要領」と対峙し、自主教研運動をさらに強化する取組】

▼「みんなで平和憲法を守り、教育を創る道民運動」「教育を語る全道二百五十万人対話運動」を基本に、引き続き全道一斉に取り組む。憲法の「改悪」に反対し、違憲の「戦争法」撤廃、「改悪」教育基本法の撤廃を基本に「教育基本法を元にもどす」運動を進め、「教育関連法」・具体化阻止、「改悪」教育委員会制度反対、道教委「新たな高校教育に関する指針」「公立高校配置計画」等の撤回・再考、義務教育費国庫負担制度「改悪」阻止に向け、議会意見書採択・地域署名活動・全道・地域集会・中央行動など組織の総力を挙げてたたかう。

▽憲法の「改悪」に反対し、違憲の「戦争法」撤廃、「改悪」教育基本法の撤廃を基本に問題点を明らかにして、「教育関連法」や「改悪」教育委員会制度に反対するなど、「教育を語る全道二百五十万人対話運動」と一体的に「教育基本法を元にもどす」運動を進める。また、日教組に対して、強力な全国統一闘争を展開するよう働きかける。

▽市町村・中学校・学校区単位の地域対話集会・学習会、お茶懇など「教育を語る会(仮称)」の開催や、学年・学級懇談会、家庭訪問などの機会を活用し、保護者・住民に理解と協力を求め、「子どもの権利条約」「女性差別撤廃条約」「国連障害者の権利条約」「障害者基本法」「障害者差別解消法」の具体化に向け、「学校を変える運動」を強化する。

▽「登校拒否・不登校」「いじめ」などに対する取組は、管理主義や体罰を排し、「子どもの権利条約が息づく学校づくり」など、「学校を変える運動」と一体的に強化する。また、文部科学省・道教委による「いじめ」等を口実にした「いじめ防止対策推進法」「条例」に反対し、管理強化や人権侵害などを許さず、「子ども条例」制定など子どもの権利を保障する社会・教育の実現に向けて道民運動と一体的に進める。

▽「日の丸・君が代」強制反対の取組は、地域住民会議、連合、平和運動フォーラムなどと連携を図り、地教委・校長に対する要請行動を強化する。また、地域社会において、強制を許さない体制づくりを図るため、他労組の組合員との連携を強める中で、地域・保護者との連帯をさらに強化して取り組む。

▽「自由主義史観」に基づく「つくる会」「再生機構」およびこれに連動した教科書攻撃に対しては、糾弾し反対するたたかいを地域住民会議・連合・平和運動フォーラムなどと連携をとりながら進める。また、文科省「教科書検定制度」に反対し、民主的な教科書採択制度の実現を目指し、特定の政治勢力や団体の教育への不当な介入を許さない取組を強化する。

▽道教委「新たな高校教育に関する指針」「公立高校配置計画」等の撤回・再考を求めるとともに、高校入試制度の廃止を基本に、入学者選抜制度の改善など、豊かな教育を保障する高校教育改革を目指す全道統一の取組を強化する。

▽連合・平和運動フォーラム・道民連合・母女の会などと連携し、「平和憲法を守り、教育を創る全道集会」を一月に開催し、「学習指導要領」「日の丸・君が代」強制、「全国学力調査」「教育委員会制度改悪」に反対するなど、憲法・「四七教育基本法」「子どもの権利条約」の理念に基づく民主教育の実現を目指したたたかいを進める。

▽「教育を語る全道二百五十万人対話運動」については、組合員一人百人を目標としたこれまでの取組の総括を年度内を目途に行い、道民運動の強化を図る。

▽各地域の「住民会議」等の新年度体制を確立するとともに、拡大に向け、広く個人や他労組・民主的諸団体の結集に努める。また、未結成の地域については、さらにオルグ活動を強化し組織化に取り組む。

▼中教審・教課審・教養審・保体審や「教育再生実行本部・会議」など民主教育を否定する「教育改革」に対して、職場討議資料を参考に組織的に批判・検討を行い、差別・選別を徹底する攻撃や教育の国家統制・民営化を許さない取組を強める。

▽「道徳の教科化」をはじめとした「規範意識」「愛国心」「心の教育」など、国の一方的な価値観の押しつけに反対するとともに、『私たちの道徳』の廃止を基本に、活用しない取組を強化する。「特別の教科 道徳」に対峙するために問題点の学習を深め、道徳教育については、全領域を通して、人権教育を進め「子どもの権利条約」が息づく学校の実現に向け取り組む。また、関連する事業についての導入に反対する。

▽「教員免許更新制」の凍結・撤廃を基本に、当面、対象者の負担増や失効・失職など不利益とならないよう取組を強化する。また、「免許法」の「見直し」に反対し、問題点を明らかにするとともに、日教組に文科省交渉を強化するよう求め、民主党・日政連議員と連携し、院内外の取組を強化する。

▽早期の差別・選別、受験競争の低年齢化につながる文科省「小中一貫教育」や義務教育の根幹を覆す「学区の自由化」、学校間競争により格差を生み出す「学校選択制」の導入に反対する。

▽文科省「全国学力調査」をはじめ、道教委「道高校学習状況等調査」、市町村段階における差別・選別につながる「学力調査」に反対し、実施中止を基本に一方的な実施とさせないよう取組を強化する。

 また、文科省・道教委・市町村教委による「調査結果」の一方的な分析・検証や「学校名を明らかにした結果公表」、点数偏重・競争主義に基づく「学力向上策」、教育課程の内容・方法に不当に介入する「改善」指導等に反対する。

 具体的な取組については、別途指示に基づき取り組む。

▽道教委「ほっかいどう学力向上推進事業」「子どもの生活習慣づくり推進事業」などの「点数学力」偏重の事業に反対し、中止を基本に受けない・参加しない取組を強化する。

▽道教委「学力向上策」による教育内容の介入や「習熟度・能力別学習」「補習」などの押しつけに反対する。

▽文科省「体力・運動能力等調査」に反対し、教育課程の変更や「調査」の分析や検証などに基づく「体力向上策」の強制等を許さず、一方的な実施をさせない取組を強化する。また、日教組に対して文科省交渉を強化するよう求める。

▽文科省「学校評議員制度」「学校運営協議会(コミュニィティ・スクール)」を批判学習し、導入に反対するとともに、実態化させない取組を強化する。

▽文科省「学校評価・学校関係者評価」「第三者評価」の導入に反対する。

▽構造改革特区における「教育分野の株式会社等」の参入などの営利主義・競争主義導入に反対する。

▽「点数学力」向上などにつながる文科省「学校・家庭・地域の連携協力推進事業」「地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援体制等構築事業」に反対し、取組を強化する。

▽文科省「キャリア教育推進事業」に反対し、労働者教育を進める。

▽政府・文科省の「教育改革」に対決し、「教育関連法」や中教審答申等の具体化や、戦後民主教育を否定する「教育再生実行本部・会議」が進める反動的教育施策に反対する取組を強化する。

▽首長や教育長の権限を強化する「改悪」教育委員会制度に反対し、民主党・北政連議員・連合・平和運動フォーラムなど民主的諸団体と連携を強め、民主的な教育委員会制度を維持・実現する運動を進める。

▼「学習指導要領」に反対するとともに、新年度に向け、職場教研体制を確立し、私たちが目指す完全学校五日制の確立に向けた教育課程の自主編成を推進する。

▽各級段階で教研体制と完全学校五日制確立に向けた自主編成運動について総括し、次年度に向けた教研体制を確立する。

▽各支部は、教育課程自主編成講座を開設し、学校改革検討推進委員会「第一次報告」や「教科研究委員会報告(教科書批判・教科編)」、学校改革・教育課程自主編成推進委員会「報告第一~五次」「別冊報告」「外国語活動・道徳編」「教科研究員会報告(改悪学習指導要領をのり超えるために)」「改悪学習指導要領に対峙する教育課程の自主編成指針」「文科省〝道徳〟のねらいを見抜き、子どもを権利主体とした教育課程を進めるために一、二」「〝道徳〟が教科に?」「共生・共学推進委員会報告」「教科研究委員会報告(中学校教科書批判・教科編)」などを学習するとともに、完全学校五日制確立に向けた教育課程の自主編成・実践に取り組む。

▽本部は、引き続き学校改革・教育課程「自主編成推進委員会」「教科研究委員会」「共生・共学推進委員会」を設置し、「学習指導要領」の批判学習を進め、抵抗と創造の自主編成の実践を強化する。

 また、自主編成運動を一層推進し、各種教育施策に対する提言等を得るために、学者や有識者、弁護士等による組織の設置を目指す。

▽各支部・支会・分会は、本部・本庁間の諸確認や道教委見解を踏まえ、局・地教委・校長交渉をもち、「学習指導要領」の弾力的運用を認めさせる。また、自主編成を進めるために実効ある確認・見解を引き出すよう交渉を強化する。

▽教育課程の編成に当たっては、つぎの諸点を基本に取組を強化する。

・教育課程については、学校改革検討推進委員会や学校改革・教育課程自主編成推進委員会・教科研究委員会の「報告」や「改悪学習指導要領に対峙する教育課程の自主編成指針」などの「職場討議資料」等に基づき学習を深めるとともに、授業時数をはじめ、教材の精選・重点化を図り、完全学校五日制確立へ向けた自主編成による実践化を進める。

・「土曜授業」の問題点を明らかにし、学校五日制の意義と成果を学習し、一方的な実施に反対する。

・教育課程の編成に当たっては、一単位時間については小学校四十分、中学校四十五分など、弾力化を進めることを基本とする。さらに、子どもの実態などに合わせて創意ある取組を進める。

・小学校のクラブ活動については形骸化し、自治的諸活動や総合学習の時間として活用するなどの工夫をする。

・中学校の選択教科幅の拡大に反対し、自主編成指針に基づく時数を基本に取り組む。

・総合学習については、文科省「総合的な学習の時間」とならないよう、平和・人権・環境の課題を立場性・テーマ性を明らかにする中で、指針に基づき実践する。

・文科省「生活科」に反対し、社会・自然科学的認識を育てる自主編成の観点から、合科または総合学習として実践を進める。

・小学校「英語の教科化」に反対し、「外国語活動」については問題点を明らかにして、外国の文化・歴史・生活・言語等の観点から総合学習として実施する。また、『Hi, friends!(英語ノート)』については廃止を基本に活用しない取組を進める。

・中学校「武道」の問題点を明らかにし、特定の価値観の押しつけや拙速な実技指導の押しつけに反対する。

・観点別など「新学力観」に基づく評価に反対し、本部作成の職場討議資料などを参考に学習を深め、自主編成を進める。

▽文科省の押しつけ指導要録に反対し、様式については、簡略化を基本に、子どもの人権を尊重するとともに、自主編成に沿った評価ができるよう改善を求める。

▽部活動は、社会教育や地域の諸活動などとの連携を図る。

▽文科省・道教委による「食育」「食に関する指導」の批判学習を行い、押しつけに反対する。

▽選挙年齢十八歳引き下げに向け、平和的な社会の形成者を育む主権者教育や「学校づくり」への子どもの主体的参加を目指し実践を進める。

▼男女平等教育を強化する。

▼反核・平和・国際連帯の教育を強化する。

▼「日の丸・君が代」の強制に反対するたたかいを強化する。具体的には別途指示に基づき取り組む。

▽学習会を開催し、職場討議資料や勝利判決・裁決、弁護士会「勧告」を活用するなど学習を深め、強制反対の具体的な取組等について意志統一する。

▽卒・入学式の「日の丸・君が代」強制に対しては、教育の自由と子どもや教職員の人権を守るため、「共通理解のもと実施する」などとしたこれまでの道教委の見解や判決・裁決を活用して各級段階の交渉を強化し、日常の職場闘争と一体的に、①保護者や地域住民、労組や学者との連携を強化する②子どもの権利条約が息づく学校づくりとともに、子どもを主人公とする卒業式・入学式づくりを進める③不当な調査や職務命令を許さない―ことを重点に、「三ない」を唯一の対抗戦術とせず、通年闘争としてたたかう。

▽「意思確認」「職務命令」「処分」などの攻撃に対しては、組織の総力を挙げて阻止・撤回闘争を行う。

▽連合・平和運動フォーラム・道民連合との共闘体制を強化し、地域住民・保護者・民主的諸団体との対話を深め、一体となった強制反対運動を進める。

▼全組織を挙げ第六十五次教研の総括運動を積極的に進め、その成果をすべての職場に還流する。これに基づき第六十六次教研運動に向けての推進体制を確立する。

▼各種官制研修には基本的に反対する。また、「自主・民主・公開」の三原則等をかちとった段階で批判参加とし、自主的創造的研修の場となるように取り組む。

▼「初任者研修」の制度撤廃を目指し、実態化を許さないたたかいを強化する。具体的には、別途指示に基づき取り組む。

▼「十年経験者研修」の制度撤廃を目指し、実態化を許さないたたかいを強化する。具体的には、別途指示に基づき取り組む。

▽本部は、「十年経験者研修」の改善を求め、さらに道教委交渉を強化する。

▽各支部・支会・分会は三月までに「十年経験者研修」全般にかかわっての総括活動を行う。

▽各支部・支会・分会は実態化を許さない取組を強化する。

▽「養護教諭経験者研修」「栄養教諭・学校栄養職員経験者研修」については、「十年経験者研修」同様に実態化阻止の取組を進める。

▼指導主事の学校訪問は、「学習指導要領」の定着・教育内容への介入をねらうものであることから、「呼ばない、呼ばせない」学校体制を確立する。

▼障がいのある子どもの学習権の完全保障を目指し、文科省「特別支援教育」に反対し、共生・共学の立場で地域や保護者と連帯した運動を進める。

▼保護者・子どもの教育要求に基づき、高校入試制度撤廃を基本に豊かな教育を保障する高校教育改革を目指し、運動を強力に展開する。

▼「情報化」問題については、教研の成果を活用し、すべての教職員で十分論議し、コンピュータの一方的導入や集中管理に反対する。

▼「子どもの権利条約」の理念に基づく人権教育を進めるとともに、アイヌなどの先住民族の人権を確立する教育とアイヌ新法や「アイヌ民族を先住民族とすることを求める国会決議」の趣旨を定着させる取組を進める。また、在日朝鮮人、中国人および外国人やその子どもたちの人権、教育、進路を保障する取組を強化する。

▼保体審や道学校保健会事業について批判学習を進め、「学校保健の管理体制強化」「画一的な健康・体力づくり」などに反対し、「子どもの命と健康」を守るため、全教職員で進める学校保健を確立する。

【組織の強化・拡大、「主幹教諭」および主任制度撤廃・手当阻止、民主的人事交流実現の取組】

▼組織の強化・拡大と組織破壊・分裂攻撃を阻止する取組

▽二〇一六年度の組織強化・拡大の取組は、三月~五月を「第一期加入促進総行動期間」とし「一千人組織拡大」を目標に組織拡大体制を強化し、新採用をはじめ未組織者の早期全員加入の実現に取り組む。また、この取組と一体的に、教職員共済の加入促進を図る。

・各支部は、各級段階の組織拡大対策委員会等において、二月開催の全道組織部長会議・全道組織拡大対策委員会の議論を踏まえ、二〇一五年度採用者の加入促進を強力に進める。そのため、早期に諸権利・自主編成運動等の学習会を開催し、新採用者をはじめ未組織者へ北教組運動の意義と成果を伝える取組を強化する。また、若年層組織拡大会議を引き続き開催し、若年層の加入促進とオルガナイザーの養成に向け取り組む。

・各支部・支会・分会は、二〇一六年度新採用者の五月末までの全員加入を目標に取組を進める。三月段階より、期限付採用教職員の採用試験「登録者」に対して取組を強化し、着任時の加入に結びつける。

 また、四月段階から「語り場」の開催、日常的な交流を深める中での相談活動、分会会議・校長交渉への参加を積極的に呼びかけ、勤務時間や賃金などの勤務条件や諸権利、自主編成運動について学び合い、全員加入に向け取り組む。

・脱退表明者に対しては、組合継続を求めるとともに、防止の取組を強化する。また、直轄校や他管・管内人事異動に伴う脱退表明防止に継続して取り組む。

・支部「期限付教職員部(仮称)」設置の取組を進め、組合の存在が身近なものとし、採用後の早期加入に結び付ける。また、期限付教職員の学習会などを積極的に開催し仲間づくりを進める。

・再任用者の組織化を強力に取り組む。また、現退一致による組織の強化・拡大を図るため、北海道退職教職員連絡協議会(北退教)との連携を強化し、加入の働きかけを積極的に行う。

▽分会会議の定例開催を目指し、権力の攻撃を許さない、たたかう分会体制を確立する。

・各分会は、三月までに全分会員の討議による分会総括を行い、これを新年度の方針に生かす。また、分会役員の民主的選出、分会会議の定例化(週一回)に取り組み、団結力を強化し職場闘争を進める。

・各分会は、校長の異動に伴う着任交渉をはじめ、交渉権と勤務条件確立、「主幹教諭」設置反対、主任制度撤廃、「初任者研修制度」実態化阻止、超勤縮減・計画年休行使、教育課程、校内人事などにかかわる年度始めの校長交渉を分会員全員で行い、自律的・民主的職場を確立する。

・職員会議の最高決議機関化を目指した取組を進める。また、校長権限の強化を意図した職員会議の「内規」を制定させない取組を強力に進める。

・少人数分会・一人分会では、近隣分会や支会単位で定期的な「交流の場」を設定するなど取組の強化を図る。

▽学校事務職員の全校配置を要求するとともに、「学校事務の共同実施・センター化」「事務長設置」「道立学校運営支援室」「新たなミッションを担う事務職員」は差別・分断、合理化・統制をねらうものであることから、組織的に学習を行い、反対の取組を強化する。

▽北教労協(道私教協・札幌市高教・北教組)を中心とする教育共闘の拡大前進に向けた取組を強化する。

▽「全教」「北学労」「全日教連」などによる北教組の団結を破壊する動きに対しては、北教組運動の歴史や成果を明らかにし、これを阻止する。

▼「一〇・三確認」破棄の実態化を許さず、主任制度撤廃・手当阻止と自律的・民主的職場づくりのたたかい

▽新年度に向けて、主任制反対闘争の意義と「一〇・三確認」破棄の不当性、五戦術を基本とする職場闘争と単層構造による自律的・民主的職場づくりの重要性などについて学習し、主任制度の実態化を阻止するためたたかう意志統一を行うとともに、自律的・民主的職場づくりを粘り強く推進する。

▽主任制度撤廃・手当を阻止するため、主任命課拒否・返上、請求権放棄、精査交渉、主任手当返還、現金返還行動の五戦術を基本に取り組み、制度の撤廃を目指すたたかいを組織の総力を挙げて推進する。

▽自律的・民主的職場体制の確立に向け、職員会議の最高決議機関化、主任等を機能させない学校運営組織・業務分担(主任の呼称廃止・記述削除、一人一係、月当番交代制、一方的人事配置の廃止、係相互間・学年相互間の連絡・協力体制の確立等)を実現し、運営委員会(企画委員会)や主任会議の廃止等を中心課題として職場づくりに取り組む。

▽返還された主任手当の扱いについては、子どもを取り巻く厳しい状況の克服と主任制度撤廃を目指すため、①給付型奨学金②被災地支援③子どもと保護者のための電話相談室―の三事業を実施し、主任制度の問題点と制度撤廃の必要性について広く道民に訴える取組を強化する。また、引き続き、「主任手当活用検討委員会」を設置し、事業についての検証・見直しを行う。

▽主任制度の定着と実態化をねらう文科省の中央での研修会については、不参加・非協力体制を確立する。また、「学運研」については基本的に中止を求める。道教委が確認を反故にし、「新任教務主任研」として強行する場合は、組織の総力を挙げ、これを阻止する。

▽「保健主事制度」撤廃を目指すとともに、保健主事の任命枠を養護教員にも拡大する学校管理規則の「改正」に反対し、保健主事制度の実態化を阻止するため、保健主事を「受けない」取組を強化する。また、手当支給阻止の取組を継続する。

 養護教員への「兼職発令」については、「保健の授業」は「しない・させない」、「兼職発令」は「させない・求めない」職場体制の確立を目指し、取組を進める。

▼文科省「チームとしての学校」や「主幹教諭」をはじめとする「新たな職」の設置など職場の管理強化に反対する取組

▽「主幹教諭」の設置に反対する意志統一を図るとともに、道教委「主幹教諭」の「選考」については、「要項」の逸脱や不当な動きを許さず、「応募しない・させない」取組を強化する。

▽文科省「チームとしての学校」や「主幹教諭」の配置に対しては、配置校だけの問題とせず、管理強化を許さない職場づくりと一体的に進める。

▼道教委「指導が不適切である教員の指導改善研修」「学校職員評価制度」「学校職員人事評価制度」の導入に反対するたたかい

▽「指導が不適切である教員の指導改善研修」に反対し、その実態化を阻止するたたかいを強化する。

▽道教委「学校職員評価制度」の実態化阻止、「学校職員人事評価制度」の一方的な導入に反対するたたかいを強化する。年度末の「自己評価」「評価者評価」、新年度の「自己目標」設定等への反対や今後の取組については、別途指示に基づき取り組む。

▼民主的人事交流を実現するたたかい

▽組合員の人事要求を実現するため、一五年度人事闘争方針に基づき、組織の総力を挙げて強力に推進する。また、この取組と合わせて、再任用を希望している組合員の要求を実現するための取組を推進する。

▽本部は全道統一人事要求書に基づく重点要求実現のため、各支部と連携を図りながら道教委交渉を強化する。

▽各支部・支会は、重点要求実現のため、局・地教委交渉を強化する。

▽内示後、「希望・納得」「理解・承認」の原則に反する場合は、ただちに内示の追加・修正・撤回をさせる。

▽道教委「広域人事」については反対し、各級段階での監視体制を強化するとともに、「応募」しないよう取り組む。

▽不当人事に対する人事委員会提訴については、人事闘争方針に基づき対処する。

▽教頭任用に対しては、「新六項目確認」の趣旨に基づき、教職員の意見反映が行われるよう取り組む。

▽指導主事、行政機関からの管理職任用については、ストレート任用を許さず、教頭任用と同様、「新六項目確認」の趣旨に基づいて行うよう交渉を強化する。

▽管理職任用人事についての実態調査を四月に行い、問題があれば道教委交渉で改善させ、二〇一六年度人事闘争方針に生かす。また、「勉強会」「講習会」は廃止の取組を強化する。

▽ 「教頭昇任候補者選考実施要項」の一方的な「改正」に反対する。

▽学校教育法施行規則の「改正」に伴う「民間人校長」に反対する。

▽文科省が検討している「中核都市への人事権移譲」については、その動向に注視し、その問題点の学習と整理を進める。

▽一七年度の「県費負担教職員の給与負担等の政令市への移譲」については、国の動向を見極め、教育条件の低下や教育水準の格差につながらないよう賃金・勤務条件について当局との交渉を強化し、公務労協・日教組に結集して中央段階の取組を強化する。さらに、本部・札幌支部は連携を密にし、札幌市支部の人事委員会登録に伴う組織体制や財産運営の在り方について、組織の最重要課題として引き続き協議し、運動の強化に取り組む。

(関係団体 2016-03-28付)

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