配置校の体力向上に成果　２７年度の実践概要―道教委まとめ

（道・道教委 2016-04-19付）

体育専科教員活用事業における実践を紹介

　道教委は、『二十七年度体育専科教員活用事業実践概要報告集』を作成した。全道二十五人の体育専科教員の実践と成果、課題を報告。二十七年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果についてもふれ、体育専科教員配置校の体力合計点が、全道・全国よりも上回ったことを示した。

　歌志内市立歌志内小学校については、体育専科教員と学級担任の役割分担を明確にしたＴＴ指導によって、児童一人ひとりの課題解決に向けた指導の充実と、個々の能力差に応じた体力向上を図る支援を行ったことを示した。

　さらに、体育専科教員が中心となって、全学年の体育授業を同じ指導過程（リズム体操→短縄跳び→本時の課題→主運動→振り返り）で行うことによって、児童が学習の見通しをもって授業に臨むようになった。

　課題としては、伸ばしたいスキルを明確にした運動プログラムの作成・実施のため、新体力テストの分析結果を踏まえた改善などを挙げている。

　このほかの体育専科教員も、授業公開を通して、体育授業における課題とまとめの必要性、児童の活動量を保障する場や用具の工夫、ＴＴ指導の効果的な在り方について情報提供したこと、体つくり運動に関する講習会で体力向上の取組を紹介したことなど、各管内のリーダーとして実践したことを報告している。

　また、体育専科教員配置校の二十七年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果についても提示。男子児童の体力合計点は五十五・五七点で、全道の五十二・六七点、全国の五十三・八〇点を上回ったことを示した。女子児童は五十七・三一点で、全道の五十三・五六点、全国の五十五・一八点よりも高い点数を記録したことを報告している。

　種目ごとにみると、男女ともに全国を上回ったのは、握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、立ち幅とび、ソフトボール投げだった。

(道・道教委 2016-04-19付)