広尾町教委の教育行政執行方針―笹原教育長説明 中・高一貫教育を継続 2小学校にクラウド教材導入(市町村 2016-06-30付)
広尾町教委・笹原博教育長
【帯広発】広尾町教委の笹原博教育長=写真=は、六月中旬に開いた第二回定例議会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。中・高一貫教育について、本年度も引き続き、「地域の教育力を結集し、広尾の子は広尾で育てる」を基本理念に、生徒の進路実現を側面から支援し、将来的には小・中・高の十二年間を見通した指導計画や教育体制の構築に取り組んでいく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育
前年度に引き続き、小・中学校に教員補助員を八人配置するとともに、中学校に教科指導助手二人を配置し、教科指導の充実を図っていく。また、夏休みや冬休みの長期休業中や放課後の時間には、これらの教員を活用した補充的な学習のサポートを行う。
ICTの教育活用では、教科書と連携したクラウド教材を二つの小学校に導入し、タブレット活用との相乗効果によって、子どもたちの学力向上を図っていく。また、本年度中に機器の更新を行い、情報セキュリティーの向上と教育的活用の効率化を図っていく。
スマートフォン等によるインターネットへの不適切な書き込みなど、ネット上のいじめや有害情報が新たな社会問題となっていることから、利用マナーや情報モラルの指導、家庭でのルールづくり、ネットパトロールなど関係機関と連携してネットトラブルの防止と対応に万全を期していく。
健やかな体の育成については、学校体育や少年団、部活動の参加促進による体力・運動能力の向上を図るほか、健康対策の一環としてフッ化物洗口による虫歯の予防と、二十五年に町が作成した食育推進計画による望ましい食習慣の形成等を通して、心身ともに豊かな健康の保持増進を図っていく。
国際理解教育については、これからのグローバル社会において主体的に生きていくために、英語指導助手の活用も図りながら、外国語学習活動を通して必要となるコミュニケーション能力の育成に取り組んでいく。
また、中学生の海外研修派遣を継続し、外国での異文化交流を通じて国際的視野をもつ人材の育成を推進する。
特別支援教育については、子どもの能力や可能性を伸ばし、自立し、社会参加が図られるよう、小・中・高の連携による支援体制と子どもの特性に応じた支援方法の工夫・改善に努めるとともに、一人ひとりの教育的ニーズに応じたきめ細かな教育を推進する。
教職員の資質向上については、研修への積極的参加を促進するとともに、研鑚の機会の充実に努め、子どもたちや保護者に信頼される学校づくりに意を注いでいく。
長崎県西海市との姉妹市町交流事業については、本年度は小学生十人を西海市へ派遣し、相互交流のさらなる発展を目指していく。
中高一貫教育は、「地域の教育力を結集し、広尾の子は広尾で育てる」を基本理念に、今後も地域の理解と協力により、そのメリットを最大限に生かした教育の展開を図るべく、引き続き、生徒の進路実現を側面から支援していく。将来的には小・中・高の十二年間を見通した指導計画や教育体制の構築に取り組んでいく。
▼社会教育
生涯学習を支援するため、学習情報の提供や社会教育講座事業等を推進し、幼年期から高齢期まで各年齢層に応じた町民の学習機会の充実を図っていく。
芸術・文化関係のサークル活動については、活動を通じて人材育成を図るとともに、地域や分野、年齢などを越えた団体間の交流と連携を図りながら、活動の活発化に向け支援に努める。また、「広尾サンタランド・ジャズスクール」について、町の文化振興はもとより、青少年の健全育成、さらには地域活性化にもつながる取組として、支援を継続していく。
図書館については、図書館機能の向上を図るため計画的な資料の整備、読書サークルの育成、子育て支援のための「ブックスタート」「読み聞かせ」「おはなし会」など、ボランティア団体の協力を得ながら継続して取り組んでいく。
(市町村 2016-06-30付)
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