道教委が総合的な教師力向上事業 若手育成へメンター研修 調査研究校―石狩市花川小など10校
(道・道教委 2016-07-07付)

 道教委は、本年度新規事業として、文部科学省委託「総合的な教師力向上のための調査研究事業~メンター制等による研修実施の調査研究」に取り組む。職場の先輩教員が、助言者や支援者などを意味する〝メンター〟となり、採用五年目以下の若手教員を育成するためのメンターチームを設置。同チームによる〝メンター研修〟を行い、初任者に必要な資質・能力を育成するとともに、学校全体の指導力向上を促すシステムを確立する。調査研究校には、石狩市立花川小学校など十校を指定。今月十五日に第一回推進協議会を開き、本格的に調査研究を進める。

 初任者が学校組織の一員として、初任段階で教職キャリアの基盤を築くことが重要なことから、同事業では、先輩教員によるメンターチームを設置。初任者に必要な資質・能力を、円滑かつ効果的に育成するとともに、初任者育成を通じて、学校全体の教員の指導力向上を促すシステムを確立するため、調査研究を行い、総合的な教師力の向上を図る。

 調査研究校は、石狩市立花川小など八管内の十校。

 各校では、先輩教員が助言者や支援者などを意味するメンターとなり、採用五年目以下の若手教員を育成するためのメンターチームを設置。同チームによるメンター研修を実施する。

 チームには、初任者や初任者指導教諭、原則として採用五年目以下の若手教員を必ず含み、学校の実態に応じて、人数や構成員を決める。また、研修の進行役・調整役となるチームリーダーを置き、研修内容は、チームリーダーが初任者や初任者指導教諭と相談するなどして決める。

 研修を進めるのに当たっては、一方的な講義や説明、指導ではなく、初任者の疑問や悩みに対して、先輩教員が経験談を話したり、チーム全体で考えたりするなど、話しやすい雰囲気の中で、「聞く、考える、対話する、気づく」ことを目指し、日常実践の改善に取り組む。内容に応じて、管理職やベテラン教員の参加も促す。

 研修の効果的な計画や円滑な実施、校内研修との関連など、管理職を中心とした初任者育成の校内体制を整備する。

 また、推進協議会を年二回程度開き、調査研究校の取組情報の共有、調査研究の成果と課題についての協議を行うとともに、外部有識者から指導助言を受ける。

 第一回推進協議会は今月十五日に札幌市内で開催。事業を本格的に進めていく。

 調査研究校はつぎのとおり。

▽石狩=石狩市立花川小、千歳市立北陽小

▽後志=小樽市立稲穂小

▽胆振=登別市立幌別小、伊達市立伊達西小

▽渡島=北斗市立浜分小

▽上川=旭川市立東光小

▽留萌=留萌市立留萌小

▽十勝=帯広市立稲田小

▽根室=別海町立別海中央小

(道・道教委 2016-07-07付)

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