道教委と道高校長協会等が文教懇 変形労働時間の対象検討 部活動の位置付け含む在り方も
(道・道教委 2016-09-01付)

道教委道高校長協会文教懇
重点要望事項を中心に意見交換した

 道教委と道高校長協会(大鐘秀峰会長)、道高校教頭・副校長会(家近昭彦会長)、道公立学校事務長会(永井進会長)の三団体との二十九年度道文教施策要望にかかる教育懇談会が八月三十日、道庁別館で開かれた=写真=。道教委は変形労働時間について、「学校の実態等も踏まえ、対象業務等が適切なものとなるよう検討していく」と回答。部活動については、その位置付けを含めた在り方を検討していく考えを示した。また、校務支援システムについて、文部科学省の次期学習指導要領改訂の内容等が示され、必要な改修内容が判明した際に今後の方針を決めるとし、当面、現行システムを活用するとした。=回答詳細は後日掲載=

 懇談会には、道教委から北村善春学校教育局長、河原範毅高校教育課長、各課担当者、三団体からは各会長、役員が出席した。

 北村学校教育局長が開会あいさつに立ち、「学校教育と教育行政との協働体制の確立」を図ることを要望。また、「道の厳しい財政状況を踏まえた教育行政の推進への理解を」と求めた。

 三団体を代表してあいさつした道高校長協会の大鐘会長は「重点要望事項を中心に、本道の高校の実態についての課題認識に基づいて、意見交換・情報交換をさせていただきたい」と述べた。

 このあと、重点要望事項などについて、意見交換した。

 重点要望事項に対する道教委の回答をみると、学校職員人事評価制度における評価結果の給与への活用について、「要綱等に則り、予断を排除し、しっかりとした根拠をもって判定を行うなど、〝職員の士気向上〟を図り、〝組織の活性化〟に資するという制度の趣旨が反映されるよう、今後、各管内において説明会を開催するほか、手引き等を作成・配布するなどして周知していく」とした。

 校務支援システムにかかわって、「教務支援システムについては、文科省から次期学習指導要領の改訂の具体的なスケジュールや内容が示され、改修の必要な機能が判明した際に、学校からの要望や費用対効果を勘案し、今後の方針を決めるものとし、当面の間は、現行システムを活用する」と、今後の在り方を明らかにした。

 教職員人事のうち、主幹教諭については、「配置校における成果や課題などを把握するなどしながら、今後の配置拡充を進めていく」と回答した。

 教職員の待遇改善にかかわって、再任用職員の給与の在り方については、国や他府県の動向を注視しながら検討を進める考えを示した。

 教員の時間外勤務縮減に向けては、文科省調査のほかに、道教委独自で「教育職員の時間外勤務等にかかる実態調査」を予定していることから、「調査によって、道内の教育職員の勤務実態の現状を把握・分析し、より効果的な時間外縮減に向けた取組について、時間外勤務等縮減推進会議等において検討していく」と回答した。

 変形労働時間の対象業務等の拡大については、「学校現場の実態や時間外勤務等縮減推進会議での議論等も踏まえ、対象業務等が適切なものとなるよう、引き続き検討していく」とした。

 また、三団体は、各学校で部活動を校務として定めることができるよう、道立学校管理規則に部活動を位置付けることを要望。道教委は、部活動が果たす役割を踏まえ、「位置付けも含め、部活動の在り方については、引き続き検討していく」と回答した。

(道・道教委 2016-09-01付)

その他の記事( 道・道教委)

道社会教育委員の会議 地域全体で学びを展開 新たなテーマで審議スタート

道社会教育委員会議  道社会教育委員の会議が八月三十一日、札幌市内のかでる2・7で開かれた=写真=。今期委員就任後、初の会合。「学校・家庭・地域が相互に協力し、地域全体で学びを展開していく教育体制の構築に向けて...

(2016-09-05)  全て読む

再発防止徹底、強く要請 飲酒運転根絶へ臨時校長等会議―オホーツク局

オホ局臨時校長等会議  【網走発】オホーツク教育局は八月二十六日、湧別町文化センターさざ波とオホーツク合同庁舎で、臨時管内道立学校長および教育長会議を開いた=写真=。田中宜行局長は、出席した校長、教育長に対し、「...

(2016-09-02)  全て読む

指導の徹底求める 飲酒運転根絶へ臨時校長会議―留萌局

留萌局臨時校長会議  【留萌発】留萌教育局は八月二十六日、留萌合同庁舎で飲酒運転根絶に向けた臨時管内道立学校長会議を開催した=写真=。留萌教育局の井之口淳治局長が、学校職員による飲酒運転等の不祥事防止に向け、管...

(2016-09-02)  全て読む

日高局等が授業づくりセミナー 道徳授業のスキル高めて 小中3校で公開授業や協議

日高局等授業づくりセミナー  【浦河発】日高教育局は八月二十三~二十四日の二日間、日高管内教育委員会連絡協議会(小林悟会長)と合同で授業づくりセミナーを開催した。管内の教職員約八十人が参加。浦河町立浦河小学校、同浦河第...

(2016-09-02)  全て読む

道立教育研究所運営協議会開催 遠隔研修の活用拡大を キャリアに応じた講座開設

道立教育研究所運営協議会  道立教育研究所は八月二十六日、同所で二十八年度第一回道立教育研究所運営協議会を開催した=写真=。本年度運営計画などについて説明。本年度から導入した「ワークショップ型遠隔研修」について、「地...

(2016-09-02)  全て読む

公立高校16校に教材を無償提供 教科書採択に影響なし―道教委が調査結果公表

 道教委は八月三十日、教科書発行者が高校に教材を無償提供していた事案の調査結果を公表した。十六校に対して無償提供が行われていたが、教科書採択への影響などはなかった。道教委では、教科書採択の公...

(2016-09-01)  全て読む

専門高校Progressive事業 理解・関心や意欲が向上 道教委が連絡協議会開く

専門高校プログレッシブ協議会  道教委は八月三十日、道庁別館で二十八年度専門高校Progressiveプロジェクト推進事業全道連絡協議会を開いた=写真=。各研究指定校は、事業を通して、生徒の地元産業への理解・関心や意欲の...

(2016-09-01)  全て読む

強い危機感もち指導を 飲酒運転根絶で臨時会議―宗谷局

宗谷局臨時会議  【稚内発】宗谷教育局は八月二十五日、宗谷合同庁舎で臨時市町村教育委員会教育長・道立学校長会議を開催した=写真=。八月二十日に他管内の道立学校の教職員が飲酒運転によって検挙される事案が発生し...

(2016-09-01)  全て読む

渡島局が道徳教育推進教師研修開く 主体的に考える力育成へ 講義や演習などで研鑚積む

渡島局道徳教育推進教師研修  【函館発】渡島教育局は八月二十二日、渡島合同庁舎で第一回道徳教育推進教師研修を開催した=写真=。管内の小・中学校、特別支援学校から約八十人が参加。講義や協議を通して、管内の道徳教育の充実お...

(2016-09-01)  全て読む

今後の進路の参考に 大学生受け入れ職業体験―胆振総振局農村振興課

胆振振興局インターン  【室蘭発】胆振総合振興局農村振興課は八月二十二日から、大学生インターンシップを受け入れている=写真=。弘前大学の学生が、同課職員の指導を受けながら、現場での監督業務や海岸保全施設の巡視、設...

(2016-09-01)  全て読む