第2回道立図書館協議会開く 事業の成果・課題を検証 新推進計画策定へWG設置(道・道教委 2016-12-05付)
新推進計画は30年度を初年度とする
道立図書館は十一月二十五日、同館で二十八年度第二回道立図書館協議会を開催した。協議会委員七人と同館幹部職員が出席。会長に北海道大学名誉教授の木村純氏、副会長に北海学園大学開発研究所長の樽見弘紀氏を選任。二十八年度運営計画に掲げる事業の九月末時点での進捗状況や活動状況について報告し、協議した。三十年度を初年度とする道立図書館推進事業計画について、策定スケジュールを説明。今後、館内にワーキンググループを設置し、検討を進めていくことを確認した。
開会に当たり、吉田一昭館長があいさつ。道民の生涯学習を支援する拠点の一つとして、「図書館のセンターとして“図書館の図書館”、参考図書館としての“何でもわかる図書館”、全域サービスの図書館として“道民みんなの図書館”という三つの運営方針に基づき、図書館機能の充実や、広く道民へのサービス展開に努めている」と説明し、きたんのない意見を求めた。
はじめに、会長と副会長を選出。会長に北大名誉教授の木村氏、副会長に北海学園大開発研究所長の樽見氏を選任した。
続いて、利用サービス部の伊藤信彦部長が二十八年度運営計画について、目標値を掲げた事業を中心に、九月末時点の実績値、活動状況を報告した。
市町村支援では、支援貸出事業のうち、大量一括貸出しは目標四十市町村程度に対し、「実績値は三十一市町村。今後、新たに六町村への貸出しを予定。さらに利用拡大のため再募集の広報を行う」。研修の実施では、目標値五回のレファレンス研修は開催されていないものの、「今後、芽室町や石狩市など計七回の実施を予定している」と報告した。
協力貸出しの推進に向け、「過去、市町村へ展示貸出しした資料リストを、歴史や芸術など十のカテゴリーに分け、八十七のリストを図書館ポータルに公開。今後、展示リストを公開し、さらなる利用促進に努める」ことを示した。
道民向けサービスにかかわっては、同館創設九十周年を記念して、ことし七月、これまでの歩みを振り返り、道民が楽しめる様々なイベントを開催し、二日間で二千人を超す来館者が訪れたことを報告。
インターネット予約貸出しでは、「一般・北方とも昨年同時期に比べ貸出冊数が増え、全体で九百五十冊増加。受取館になっていない市町村に対して、参加協力の依頼を文書で行う」と説明した。
子ども読書活動の推進では、学校ブックフェスティバル事業は目標十五市町村に対し、実績値は六市町村だが、「初めての申込が十市町村を占め、後期は十市町村で実施予定」であることを明らかにするとともに、読書活動充実事業(読書に親しむ体験事業)は目標十九地域に対し、「六地域で実施。今後、十五地域で実施予定」であることも報告した。
北方資料サービスにかかわっては、デジタルライブラリーの充実に関し、北方地域の歴史等を伝える貴重資料の公開点数の目標値三千九百点に対し、「これまでの公開点数は三千八百二十三点。本年度は戦前の市町村要覧を中心に、順次、北方資料デジタル・ライブラリーで公開しており、引き続き、計画的に公開作業を進めていく」とした。 委員からは、図書館の図書館としての機能の明確化を求める意見などが出された。
引き続き、三十年度を初年度とする道立図書館推進事業計画について、策定スケジュールを説明。二十五年度から始まった現計画が二十九年度で終了することから、新たに計画を策定するもの。今後、館内にワーキンググループを設置し、基本構想・施策目標について検討。来年三月開催の第三回協議会で進捗状況を報告し、七月の二十九年度第一回協議会で骨子(イメージ)を説明、十一月の第二回協議会で素案を示し協議。その上で計画案を策定し、三十年一~二月に委員の意見を聴取し、三月に計画を決定することを示した。
(道・道教委 2016-12-05付)
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