インターネット道民フォーラム開く 有害情報から子を守ろう 講演や旭川北高演劇部寸劇など(道・道教委 2016-12-06付)
高校生による寸劇で、子どもたちを取り巻くネット社会の事例について理解を深めた
【旭川発】インターネット上の有害情報から青少年を守る道民フォーラムin旭川が十一月二十九日、上川合同庁舎で開催された。小・中学校、高校等の教員および保護者約百二十人が参加。特別講演や旭川北高校演劇部による寸劇などを通し、望ましいインターネットや電子メディアの正しい利用について考えた。
道青少年有害情報対策実行委員会(小玉俊宏委員長)、総務省道総合通信局、札幌法務局、道人権擁護委員連合会、道が主催。
冒頭、あいさつに立った上川総合振興局の渡辺明彦局長は「フォーラムが、子どもたちの健全育成のために大人ができることを考える契機になれば」と期待した。
次いで、旭川赤十字病院第一小児科部長で子どもとメディア北海道代表の諏訪清隆氏が「ネット社会に生きる子どもたちのために~今、大人は何をすべきなのかを考えよう」と題して特別講演した。
諏訪氏は、電子メディアやインターネットが子どもの発達に与える影響について解説。長時間のゲーム、スマートフォンなどの使用は子どもの脳や体の発達に悪影響を与えることを伝えた。
また、子ども全体の一割がインターネットに依存状態で、その三分の一が治療を必要としている状態にあることを紹介した。治療した子どものうち、半分が回復しないことから、予防することの大切さを説いた。
このほか、ネットトラブルの事例を提示し、「スマホ・ネット利用には高い社会力と自己コントロールが必要」と強調した。
子どものネットトラブルの防止に向け、「大人が子どもの手本となり、子どもと家族で過ごす時間をつくるとともに、電子メディアのリスクから自分自身を守れる人に育ててほしい」と呼びかけた。
続いて、旭川北高演劇部がネット依存や歩きスマホ、詐欺などのトラブル事例をもとにした寸劇「ネット社会」を上演した。
上川教育局高校教育指導班の髙田安利主査が、寸劇や高校生のネット利用の現状などについて生徒にインタビュー。生徒たちは、「自分たちの知識不足でトラブルに遭うことが多い。中学生のときに学年の大半の人にチェーンメールを送ったことがある」「トラブルの場合、一人で解決しようとせず、信頼できる大人と解決すべき」などと答えていた。
髙田主査は「子どものネット利用について、コミュニケーション能力の発達に応じ、ルールを設定するなど大人の指導・助言が大切」と述べた。
おわりに、フォーラム協力団体の旭川市PTA連合会顧問の村井為敦氏が登壇。スマートフォンなどの利用について、フィルタリングの重要性を指摘するとともに、「家族みんなで(スマホについて)話し合う機会をもとう」と呼びかけた。
(道・道教委 2016-12-06付)
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