高相研が第４５回研究大会開催　〝学び〟や〝育ち〟支えてつなぐ　課題解決に向け講演・演習など

（関係団体 2017-01-23付）

２４０人が参加し研鑚を深めた

　道高校教育相談研究会（＝高相研、小路修司会長）は十三日、ホテルライフォート札幌で第四十五回研究大会を開催した。研究主題「学びや育ちを見守り、支え、つなげる学校教育相談を目指して」のもと、公私立高校、特別支援学校、小・中学校の教諭や管理職、ＰＴＡ関係者など約二百四十人が参加。生徒指導上の課題解決に向け、講演や講義・演習などを行った。参加者は、教育相談の理論や方法、生徒理解の在り方や具体的な対応などについて共通理解を図った。

　開会式では、小路会長があいさつ。いじめや不登校、ネットトラブルなど、児童生徒を取り巻く環境が多様化・複雑化している状況などについて、「これまでの教育相談の考え方や手法だけでは理解や解決が難しい」と分析。「医療機関やその他の専門機関および校種を越えた学校間での連携を深めてほしい。生徒の意欲的な〝学び〟や健やかな〝育ち〟を支え、一人ひとりが人生の夢や目標をもち、進学や就職など、つぎのステージに移行できるようにつなげる役割を果たす教育相談が必要となる」と訴えた。先進的な実践や研究の収集、会報や研究集録による発信と共有など、各学校の教育相談活動の充実に資する活動内容を示し、「本研究大会を、意欲と勇気をもって明日の教育相談に向かう機会としてほしい」と呼びかけた。

◆開善塾・金澤氏が早期支援の重要性説く

　続いて、開善塾教育相談研究所顧問の金澤純三氏が「はっきりしない若者たちと付き合う」と題して基調講演を行った。金澤氏は、不登校児童生徒について、「学習の遅れや生活リズムの乱れなどから、ひきこもりになる可能性が高い」と指摘。早期支援の重要性を説明したほか、家庭訪問や保護者への働きかけなど、支援方法を紹介した。

　講演のあと、①不登校・ひきこもりの理解と支援～親とソーシャルワーカーの立場から②教育的側面からみた大麻高校について③心に寄り添うアンガーマネジメント～感情理解教育の大切さ④見方を変えて子どもの問題をみる⑤災害・事件・事故後の子どもの心のケア―の五つをテーマに研修講座を行い、研鑚を積んだ。

(関係団体 2017-01-23付)