土曜授業カリキュラム等検討会議 ねらいの共有化が必要 工夫改善のポイント協議―道教委(道・道教委 2017-01-26付)
協議内容などをもとに、今後、モデルカリキュラムの見直しを行う
道教委は二十四日、札幌市内の道第二水産ビルで二十八年度第二回道土曜授業カリキュラム等検討会議を開いた。文部科学省委託「土曜授業推進事業」の一環。カリキュラムの工夫改善について協議し、基礎・基本の定着や体験的・問題解決的な学習の充実、家庭・地域との連携のためのポイントをまとめた。中では、土曜授業のねらいを明確にし、校内だけではなく、家庭や地域などと共有する必要性を挙げた。また、外部人材の活用など〝土曜日だからこそ〟できることがあるとの視点を示した。今後、協議内容をもとに、実践校はモデルカリキュラムを見直す。道教委は、それらを取りまとめ、公表する考え。
同事業は、質の高い土曜授業の実施に資するため、外部人材の活用など授業を土曜日等に実施する利点を生かした実践的な研究を進め、効果的な指導方法やモデルカリキュラムの開発などを行うとともに、その成果の普及を図るもの。
本年度は、栗山町立角田小学校など十八校が実践校として、年間の教育課程に位置付けた土曜授業を行い、基礎・基本の確実な定着、外部人材や地域の教育資源の活用などに取り組んでいる。
この日は、検討会議委員や実践校の校長・教頭、教育局の担当指導主事のほか、希望する市町村教委の教育長・職員など約六十人が参加した。
四グループに分かれ、実践校の本年度の取組内容をそれぞれ発表。土曜授業のねらいを踏まえ、子どもに身に付けさせたい資質・能力を育成するカリキュラムの工夫改善のポイントについて協議した。
「基礎・基本の定着」に焦点を当てて協議したAグループは、「ねらいの明確化・共有化」「学習内容の定着を図る教育課程の工夫」「地域・保護者との連携」の三つのポイントをまとめた。このうち、土曜授業のねらいの明確化・共有化について、教員間だけではなく、子どもや保護者、地域との共有を図る必要性を挙げた。
Bグループは、「体験的・問題解決的な学習の充実」を図るためのポイントとして、「日常の活動とのつながり」「土曜日ならではの活動の充実」の二点を提示。前者では、「日常の授業とのつながりを再確認する」ことの必要性を挙げた。後者では、外部人材の活用や日程・時程の組み方などで、〝土曜日だからこそ〟できることがあるとして、カリキュラムの見直しを呼びかけた。
CグループとDグループは、「家庭や地域との連携」について協議。
Cグループは、「土曜授業のねらいの共有化」「関係機関との連携」「外部人材や地域の教育資源の活用を図る教育課程の編成」をポイントに挙げた。まず、土曜授業のねらいを明確にすることが大切とし、学校と地域、保護者とが「同じ方向を向いていけるように、情報を共有することが重要」とした。関係機関との連携では、「教育委員会との連携をバックボーンにして取り組むことが大事」と提起した。
Dグループが挙げたポイントは、「土曜授業のねらい等の家庭・地域との共有」「活動内容や指導計画の工夫」「身に付ける資質・能力の検証」の三点。土曜授業のねらい等については、学校から説明するだけではなく、家庭・地域のニーズを把握して計画を立て、ビジョンを明確に示す必要性を挙げた。活動内容・指導計画については、短・中・長期的な視点をもつことが大事とした。
各実践校では、今後、検討会議の協議内容を踏まえ、今後、身に付けさせたい資質・能力や目標指標、土曜授業の内容の配列などを視点に、モデルカリキュラムの内容を見直す。
道教委は、それらを取りまとめ、ホームページ上で公表する考え。
(道・道教委 2017-01-26付)
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