道教委が時間外勤務等縮減推進会議 変形労働時間の対象拡大 高文連も部活動「申し合わせ」
(道・道教委 2017-01-30付)

 道教委は二十六日、道庁別館で二十八年度第二回時間外勤務等縮減推進会議を開いた。「部活動指導の見直しにかかる申し合わせ」の改正、変形労働時間制の対象業務拡大、週休日の振替に関する制度改正を了承した。運動系部活動で行っていた、週一日程度の休養日設定などの「申し合わせ」には、道高校文化連盟も加える。変形労働時間制は、二十九年度から、教育計画に位置付けられた家庭訪問と教育相談も対象業務とし、文化祭・体育祭の事前準備業務期間を現行の一週間から二週間へと延長する。週休日の振替は、現行の四時間に加え、三時間四十五分も可能とする。

 会議で了承された事項のうち、「部活動指導の見直しにかかる申し合わせ」は、中・高校の運動部活動指導の見直しを実効あるものとするため、校長会(道中学校長会、道高校長協会)、中・高体連(道中学校体育連盟、道高校体育連盟)、PTA(道PTA連合会、道高校PTA連合会)、教育委員会(道都市教育委員会連絡協議会、道町村教育委員会連合会、道教委)、体育協会(道体育協会)が行ったもの。

 学校において、週一日程度の休養日を設けることをはじめ、授業日の活動は放課後二~三時間程度にすること、特定の教職員に負担がかからないように複数顧問の配置を検討することなどを盛り込んでいる。

 部活動については、文化系部活動でも、長時間にわたって活動している状況がみられることから、生徒の負担にならないよう、休養日の設定を求める声が挙がっている。

 そのため、見直しを進めるのに当たって、運動系部活動だけではなく、文化系部活動の取組も必要と判断。「申し合わせ」を行った校長会、中・高体連、PTA、教育委員会、体育協会に、高文連(道高校文化連盟)を加えることとした。

 会議での了承を受け、道教委は、なるべく早い時期に通知するなど、周知していく考え。

 変形労働時間制は、「修学旅行の引率業務等に従事する道立学校職員の勤務時間の割振り等に関する要領」に基づき、修学旅行の引率業務などの担当職員の勤務時間を、四週間の中で割振り変更できるもの。

 現行では、「修学旅行の引率業務」「文化祭(学校祭)等の業務」「体育祭(運動会)等の業務」「文化祭(学校祭)等または体育祭(運動会)等の事前準備業務」「登校時の通学指導業務」「校区内巡視業務」「現場実習の引率業務」の七業務が対象となっている。

 今回の対象業務拡大では、四月一日から、「家庭訪問」と「教育相談」を対象に加える。いずれも、自校の教育計画に位置付けられているものに限り、突発的に実施されるものは対象としない。

 また、文化祭などの事前準備業務は、現行で一週間前からになっているものを、二週間前からに期間を延長する。

 道教委は、近く「要領」を改正し、通知する予定。

◆2回の土曜授業で1日休みが可能に

 週休日の振替について、現行では、四時間を単位としており、一日の勤務時間が七時間四十五分となった二十一年度以降、二回分の四時間勤務の割振り変更を同じ日に行い、一日の週休日とすることはできない。そのため、土曜授業を行った際、勤務時間の割振り変更を行いにくい状況にあった。

 今回、土曜授業を実施しやすい環境を整備するため、勤務時間の割振り変更は、「四時間または三時間四十五分」を単位とするよう改正。四時間勤務と三時間四十五分勤務で計二回の土曜授業を行った場合、勤務時間の割振り変更を同じ日に行い、一日の週休日にできるようになる。

 制度を変更するためには、「北海道学校職員の勤務時間、休暇等に関する条例」の改正が必要なことから、四月一日からの実施に向け、条例改正を目指していく。

(道・道教委 2017-01-30付)

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