猿払村教育推進計画公表 学教・社教・読書の5ヵ年計画策定 心豊かでステキな人がいる村を(市町村 2017-01-31付)
【稚内発】猿払村教委は、二十八年度から三十二年度までの五ヵ年を計画期間とする教育推進計画を公表した。村教育大綱の基本理念である「心豊かでステキな人がいる村」の実現に向けた人づくりを目指し、「学校教育」「社会教育」「子どもの読書」のそれぞれについて推進計画を策定している。
学校や地域を取り巻く環境の変化を踏まえるとともに、第七次猿払村総合計画二十八~三十二年度)および猿払村教育大綱(二十八年三月制定)にのっとった「人づくり」の根本の考え方として、新たな推進計画を策定した。
村の目指す将来像の一つで、村教育大綱の基本理念である「心豊かでステキな人がいる村」の実現に向けた人づくりを目指し、これからの教育の柱を、生きる力を身に付け、心身ともに健康で個性豊かな子どもの育成を目指す「子どもにかかわる教育」の部分と、村民一人ひとりが自ら学び、その成果を活かせる環境づくりを目指す「生涯学習」の二つで考え、「学校教育」「社会教育」それぞれで推進計画を策定。これに「子どもの読書推進計画」を加えている。
学校教育推進計画では、基本目標「生きる力を身に付け、心身ともに健康で個性豊かな子どもの育成」のもと、推進目標として、①生きる力を支える確かな学力の定着②生きる力を支える豊かな心と健やかな体の育成③期待され、信頼される学校づくりの推進―の三つを設定。
①では、「全国学力・学習状況調査やNRTの結果を分析し、各校の課題を学力向上プランに反映させる」「地域素材の教材化や人材の活用など、地域の特性を生かした指導に努める」「少人数学級を活かした個に応じたきめ細やかな学習指導の工夫・改善に努める」など学習面での向上のほか、「互いの考えを適切に表現する取組みや交流を通じて、望ましい人間関係を築くための指導を充実させる」「社会の変化に柔軟に対応できるように、コンピュータ等の情報機器を有効活用することをとおして、情報活用能力を育成する」「社会科見学、職場体験などの体験活動をとおして、社会的・職業的自立の基盤となる能力や態度を育てる指導の改善充実を図る」など、コミュニケーション、情報活用、キャリア教育といった社会で生きるための力の育成を掲げている。
②では、「道徳の時間(特別の教科 道徳)を要とした学校の教育活動全体での道徳教育の計画を整備し、子どもの発達段階を考慮して、適切な指導の推進を図る」「特別活動や総合的な学習の時間をはじめ、各教科等の年間指導計画に体験的な活動を位置付ける」「学ぶことの楽しさや成就感を体得できるよう、発達段階に応じた体験的活動を工夫する」など、道徳教育や体験的学習を推進するほか、「教育計画に教育相談を位置づけ、いじめ・不登校や子ども理解の研修を深め、実践的な対応や指導を身に付ける」「虐待・不登校など今日的な課題には、学校・地域・関係機関が具体的な連携をし、チームとして対応する」「体力・運動能力の向上に向け、子どもの体力の実態を把握し、課題を明確にした上で課題解決に迫る具体的な指導を行う」などとしている。
③では、「猿払村連携教育推進会議作成の『発達のマトリクス』や『自尊感情育成指導計画を活用し、的確な児童生徒理解と子どもの学びの連続性を大事にした保小中連携の取組の推進に努める」「いじめや不登校などの生徒指導上の諸問題や、多様化する家庭や地域のニーズに対応する指導体制の充実に努める」「教職員の学校経営参画意識を高め、ミドルリーダーの計画的な育成に努める」などとしている。
一方、社会教育推進計画では、メインテーマ「村を愛し誇れる豊かな心を育み魅力あふれる地域づくりをめざす社会教育の推進」のもと、サブテーマ①誰でも、いつでも、どこでも学べる生涯学習機会の充実②家庭・学校・地域が一体となった青少年健全育成の推進③多彩な芸術・文化活動に親しむ環境づくりの推進④誰でも、いつでも気軽にスポーツできる環境づくりの推進―を設定。
主な取組として、放課後ワクワク体験&学習活動、生涯学習講座、家庭教育講座、生涯学習センター(仮称)の整備、親子ふれあい講座、子育て講演会、子育てテレフォンサービスなどを掲げている。
なお、子どもの読書推進計画では、①本に触れ、親しむ機会の提供②家庭における読書時間の定着③保育所・学校における読書活動の推進および図書室との連携―の三つの目標を設定。
具体的施策として、図書だよりなどでの情報発信や、図書室以外でも本を借りることのできる環境づくり(ブックトラックの活用)の推進、家読(うちどく)等の家庭内読書の啓発などを推進。
また、学校図書室の蔵書を農村環境改善センター図書室の貸出制度を活用して補い、児童生徒の自由な読書活動を支援する。
(市町村 2017-01-31付)
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