子の学力考える会inふらの いい学校はいい地域から CS推進員の安齋氏講演
(道・道教委 2017-02-01付)

子の学力考える安斎宏之
安斎氏は、CS導入が学校・地域を育て地域づくりにつながると説いた

 「北海道の子どもたちの学力について考える会inふらの」(一月二十八日、富良野文化会館)では、コミュニティ・スクール推進員の福島県立本宮市立五百川小学校の安齋宏之校長が「子どもたちの学力を支えるコミュニティ・スクール」と題して講演した。福島県大玉村の事例をもとに、CSが学力向上に与える影響を解説。「いい地域はいい学校を育て、いい学校はいい地域をつくる。皆さんの手で未来を担う子どもを育ててほしい」と呼びかけた。

 安齋氏は、CS導入のメリットについて、「校長のビジョンを地域が共有し、学校と地域が一体となった教育が推進できる」と説明。

 また、導入前によく課題として挙がる事項について、「学校運営協議会が校長の作成した基本方針を承認するから、校長は学校運営をしにくくなるのではとの声もあるが、承認されなかった事態はない」「人事に関する意見具申についても問題となった事例はない」「職員の負担も増えることはない」と、過剰に不安視する必要がないことを訴えた。

 さらに、導入によって成果が上がった事例として、福島県大玉村の取組を解説した。

 幼稚園二園、小学校二校、中学校一校を一体的に運営する統合型の学校運営協議会を立ち上げ、五校園で幼・小・中一貫校(おおたま学園)を構築。学校運営に負担をかけないよう、公費で事務局を担うコーディネーター(ディレクター)を一人雇用していることを紹介した。

 その上で、学校と地域の信頼関係の構築に努め、学校運営に関する様々な話題について学校・家庭・地域で熟議した上で、学校支援の取組の充実を図ったことを紹介。「そうした取組が学力向上につながった」ことを伝えた。

 おわりに、「地域に愛されて育った子どもは地域を愛する子どもに育ち、持続可能な地域づくりにつながる」「いい地域はいい学校を育て、いい学校はいい地域をつくる。皆さんの手で未来を担う子どもを育ててほしい」と呼びかけた。

(道・道教委 2017-02-01付)

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