【解説】28年度『食育白書』公表
(解説 2017-06-13付)

 農林水産省は、学校での食に関する指導体制などを示した二十八年度『食育白書』を公表した。

 白書は、第一部「食育推進施策をめぐる状況」、第二部「食育推進施策の具体的取組」、第三部「食育推進施策の目標と現状に関する評価」の三部構成。

 第一部(特集)では、栄養バランスに配慮した食生活や農林漁業体験を通じた食育の実践状況のほか、都道府県や市町村における食育推進計画の作成状況などを紹介、解説している。

 第二部では、家庭や学校、行政など全国の様々な事例を交えながら、第三次食育推進基本計画の具体的な取組状況について記述している。

 昨年五月一日現在、公立小・中学校などに配置されている栄養教諭は五千七百六十五人。学校における食育について、白書では「栄養教諭を中心に、全教職員が共通理解のもとに連携・協力しつつ指導を展開することが重要で、栄養教諭のさらなる配置の促進を図ることが必要」と強調。

 生産者との交流では、道農協青年部協議会が小中高校の教師を対象に二十五年度から実施している「農村ホームステイ」を紹介。若手農業者が教師を一泊二日で受け入れ、農家宅のありのままの生活や農作業を体験してもらう取組で、教育のプロである教師と、農業のプロである農業者やその家族との交流を通じて、ともに「食や地域の大切さ」を子どもたちに伝えることについて考える機会となっている。二十八年度は全道で二十九の取組を実施。道教委が実施する新規採用栄養教諭研修のプログラムとしても、この農村ホームステイが組み込まれるようになるなど、取組が広がっている。

 第三部では、第三次食育推進基本計画で掲げた目標値の進捗状況について記載している。

(解説 2017-06-13付)

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