道養護教員会が赤井川で研究大会　子の健やかな発達目指し

（関係団体 2017-08-14付）

４５６人が参加し講演や分科会を通して資質・能力の向上を図った

　【小樽発】道養護教員会（小笠原麻実子会長）は三日から二日間、赤井川村内のキロロトリビュートポートフォリオホテル北海道で第四十七回道養護教員研究大会を開いた。研究主題「二十一世紀を担う児童生徒の健やかな心身の発達をめざして～これからの養護教諭の職務はどうあるべきか」のもと、講演や分科会協議などを通して、資質・能力の向上を図った。

　研究大会は、学校保健の専門職としての資質向上を図るとともに、今日的課題に積極的に取り組み、学校保健の発展に寄与することが目的。全道各地から幼・小・中・高・特別支援学校に勤務する養護教員と、養護教員養成機関の教員や学生など四百五十六人が参加した。

　開会に当たり、小笠原会長があいさつ。近年の子どもを取り巻く社会状況や急激な変化が子どもたちの心身の健康に大きな影響を与えているとし、「子どもたちが自らの健康課題に気づき、解決を図り、生涯を通じて健康な生活を送るために、養護教諭としてどのような支援をしていく必要があるのか考えなければならない」と指摘。「日ごろの職務に深くかかわる内容について正しい情報を得て、交流し、学び合い、高め合う機会としたい」と述べ、大会の成果に期待した。

　続いて、あいさつに立った川島育子実行委員長は「いじめや虐待など、子ども本人の努力や相談だけでは解決できないことが多い。学校、家庭、関係機関など社会全体で考え、問題解決のために継続した取組が必要であり、その根底にあるものは命を大切にするという姿勢」と呼びかけた。

　来賓を代表して、道教委の中村隆信委員と赤井川村の赤松宏村長が祝辞。中で中村委員は「大会の成果を踏まえ、子どもたちの健康課題解決に向けた活動が積極的に推進され、それぞれの学校における健康教育が一層充実することを期待している」と述べた。

　引き続き、永年勤続表彰を行い、六十三人に対して感謝状を贈呈。受賞者を代表して岩内町立岩内東小学校の駒形泰子養護教諭が謝辞。「悩んだり迷ったりしたとき、相談できる相手が近くにいないとき、本会で仕事、子ども、職員室などのことを話すことで気持ちが楽になった。一人で頑張りすぎないで、横のつながりを大事にしてほしい」と若手養護教諭にエールを送った。

　このあと、いのちの落語家・作家として活躍する樋口強氏が「いのちの落語―輝いて生きる三つの知恵」をテーマに特別講演。

　二日目は、①組織活動における養護教諭の役割②望ましい保健室経営③地域に根ざした学校保健の在り方―をテーマに分科会を実施したほか、小樽市内の病院院長などを招いた講演を行った。

(関係団体 2017-08-14付)