石教研専門部会第2次研究協議会 専門性向上へ交流深める 19部会で公開授業や実践発表
(関係団体 2017-10-20付)

石教研公開授業
実物を使って実感をもたせる授業を展開する石原教諭

 石狩管内教育研究会(=石教研、甲斐丈治会長)は十三日、管内の小・中学校三十四校を会場に、専門部会第二次研究協議会を開いた。管内教育の向上に向け、国語、社会、算数・数学、理科など十九部会での実践成果の発表や公開授業を通して交流を深めた。

 石教研は、本年度の基本姿勢として「“協働”研究で紡ぎ合う石狩の実践~夢に向かって挑戦する子どものために」を掲げ、部会研究に取り組んでいる。

 研究協議会は、部会研究計画に基づく実践成果をもち寄り、確かめ合い深め合うことによって、個々の専門性を高め、管内教育の向上を図ることが目的。本年度は、第二十六期部会研究計画二年継続研究の最終年次に当たる。

 十九部会のうち、社会(小)部会では、三会場で三授業を公開。研究主題「社会事象を公正に判断し、社会と主体的にかかわる力を育む学びの創造」のもと、学んだことを生かし、社会と主体的にかかわる子どもの育成に向けた実践の成果を発表した。

◆江別第一小4年戦時中の出来事を

 そのうち、江別市立江別第一小学校では、四年二組(石原寿一教諭、児童数三九人)の授業、単元「江別を拓いた人たち」を公開。本時は十三時間扱いの十時間目。本時の目標を「戦争のとき、江別ではどんなことが起こり、江別のまちや人々の生活はどんな様子だったのか分かる」と設定した。前時までに児童は、明治三十年の大火災など江別市の歴史を学習。

 石原教諭は戦時中の江別市の写真を見せ、それぞれの写真をタブレットをつないだテレビ画面で拡大し、写真に線を引きながら説明。写真を拡大して記入することで、児童に注目すべきポイントを示した。

 写真から分かることを問いかけ、意見を発表させた。交流の中で「鉄を集めて武器をつくっている」などの意見を取り上げながら「戦争中はまち全体で物が不足していた」とまとめた。

 また、郷土資料館から借りてきた部品と模型を示しながら、江別市の工場でつくっていた木製戦闘機を紹介し、児童に自分事として考えさせた。

 最後に、工場から滑走路まで戦闘機を運んだ道が今は道路として利用されていることを地図で説明。当時の道が現代に残っていることを理解させ、児童に実感をもたせた。

 このあと、全体会と分科会を実施。石原教諭の授業について「礼をしたり、立ち上がったり、子どもたちの態度がよかった」「戦闘機の部品を見せることで興味・関心を引いていた」などの意見が挙がった。

(関係団体 2017-10-20付)

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