道教委が第2回教員育成協議会 年内にも「指標」策定へ キャリアステージに応じて
(道・道教委 2017-11-01付)

道教員育成協議会
委員11人が出席し協議した

 道教委は十月三十日、札幌市内の道第二水産ビルで第二回道教員育成協議会を開き、北海道における「教員育成指標」について協議した。理想とする教員の姿である「求める教員像」と、その実現に向けた「キーとなる資質・能力」を設定し、養成段階・採用段階・研修段階・ベテラン段階のキャリアステージに応じた指標を示すもの。校種・職種に共通するスタンダードの指標と校種別・職種別の指標を策定する。協議会では、指標案について協議。委員からは「北海道の子どもたちをどう育てていくのかという視点をもって、検討をお願いしたい」などの意見が出された。今後、道議会での議論などを経て、年内にも指標の策定を目指す。

 ことし四月、教育公務員特例法(教特法)などの一部改正が施行され、公立小学校などの校長・教員の任命権者に、資質の向上に関する指標や、それを踏まえた教員研修計画の策定を義務付けることなどが盛り込まれた。

 道教委では、国の動きに先がけ、二十八年度に道教員育成連絡協議会を設け、教員の養成・採用・研修の一体的改革に向けた検討を進めていた。

 二十九年度に入り、道教員育成協議会を設置。改正教特法に規定する校長・教員としての資質向上に関する指標の策定・変更に関する事項、指標に基づく校長・教員の資質向上に必要な事項などについての協議を開始した。

 第二回協議会には、委員十一人が出席。北海道における「教員育成指標」について協議した。

 「教員育成指標」は、理想とする教員の姿である「求める教員像」と、その実現に向けた「キーとなる資質・能力」をセットで設定。養成段階・採用段階・研修段階・ベテラン段階のキャリアステージに応じた指標を示すもの。

 教員像には、教育者として子どもへの深い愛情をもつ教員など、キーとなる資質・能力には、使命感や責任感、教育的愛情などを想定。指標は、校種・職種に共通の基本的なものとなるスタンダードと、校種別・職種別のものを作成するため、検討を進めている。

 第二回協議会では、事務局が六月の第一回協議会で出された意見を踏まえた指標の検討状況や、スタンダードと校種別・職種別の指標案について説明。その後、協議に入り、委員からは「六月に示されたものと比べ整理され、分かりやすくなった」などの意見が出された。

 続いて、「教員育成指標」報告書案について協議。報告書は、指標策定に向けた経緯や目標、指標の内容などを取りまとめ、広く周知するもの。事務局の説明後、委員からは内容の積極的なアピールや丁寧な説明を求める意見などがあった。

 協議会には、養成・採用・研修・管理職の四部会を設置。指標を踏まえた教員の養成・採用・研修の在り方に関する事項について協議する。このうち、養成部会と採用部会は、この日、第二回協議会開催前に初会合を行った。研修部会と管理職部会については、十一月以降、協議を開始する。

 第二回協議会では、専門部会の検討課題などについても協議した。

 このあと、まとめの協議では「教員の職務は何のためにあるのか。北海道の子どもたちをどう育てていくのかという視点をもって、検討をお願いしたい」などの意見が出された。

 道教委では今後、道議会での議論などを踏まえ、年内にも指標を策定する考え。

(道・道教委 2017-11-01付)

その他の記事( 道・道教委)

新しい北海道総合教育大綱決定 総力挙げ「北海道人」育成 基本方針5点のもと各種施策

 道は、新しい「北海道総合教育大綱」を決定した。新しい大綱では、今後、目指すべき人材である「その先の道を切り拓く北海道人」を学校や家庭、地域、行政など北海道の総力を挙げて育むことを基本理念に...

(2017-11-07)  全て読む

道総合計画の28年度進捗状況 学力調査の目標進捗率は中学97%超 体力・運動で中・女子以外96%超

 道は、道総合計画の二十八年度進捗状況をまとめた。全国学力・学習状況調査結果の「平均正答率の状況」では、二十九年度までに全管内で全国平均正答率以上を達成することを目標値に設定し、進捗率は小学...

(2017-11-06)  全て読む

第2期道スポーツ推進計画骨子素案―30~34年度 スポーツ王国実現目指す 幼少期からスポーツ機会充実へ

 道は、第二期道スポーツ推進計画骨子素案をまとめ、一日に札幌市内かでる2・7で開かれた第二回道スポーツ推進審議会で報告した。三十~三十四年度の五ヵ年を計画期間とするもの。「スポーツ王国北海道...

(2017-11-06)  全て読む

学びの集大成を発表 道キャリア教育サミット―道教委

道教委キャリア教育サミット発表  道教委は十月三十一日、ホテルライフォート札幌で「小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業」の集大成となる道キャリア教育サミットを開いた。研究指定校の児童生徒が小中高連携による体系的なキャリア...

(2017-11-02)  全て読む

釧路局が学習会 釧路市昭和小・学校力向上総合実践事業 道教育大・萬谷教授が講演 場面の中で英語を学ぶ

学校力向上学習会萬谷隆一氏講演  【釧路発】釧路教育局は十月二十六日、釧路市立昭和小学校(鈴木美恵校長)で学校力向上に関する総合実践事業アドバイザー派遣事業「第一回学習会」を開いた。初任段階研修(二年次研修)を兼ねて開催。...

(2017-11-02)  全て読む

輝かしい功績たたえる 29年度道文化賞贈呈式

道文化賞贈呈式  道は十月三十日、ホテルライフォート札幌で二十九年度道文化賞・文化奨励賞贈呈式を執り行った。書家で道教育大学名誉教授の辻井京雲氏ら三個人が道文化賞、美術家・美術教育家の澁谷俊彦氏ら二個人一団...

(2017-11-01)  全て読む

道教委 CS協議会・道東ブロック 制度の適切な理解図る

CS協議会  【釧路発】道教委は十月二十六日、釧路教育研究センターでコミュニティ・スクール協議会(道東ブロック)を開いた。十勝・釧路・根室・オホーツク管内の教委職員、学校職員、学校運営協議会委員など百二...

(2017-11-01)  全て読む

11月は心の教育推進強調月間 子の豊かな人間性育む フォーラム、研修会など開催

 毎年十一月に設定されている「北海道心の教育推進キャンペーン強調月間」が本年度もあすからスタートする。道、道教委、道警で構成する北海道心の教育推進会議(会長・柴田達夫教育長)が設定したもの。...

(2017-10-31)  全て読む

生徒指導上の諸課題調査―道内私立校 いじめ認知は微減の625件 不登校児童生徒13人減243人

28年度生徒指導上の諸課題に関する調査  道は、文部科学省がまとめた二十八年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」に関して、道内私立学校分の調査結果を公表した。いじめの認知件数は十三件減の六百二十五件。こ...

(2017-10-31)  全て読む

道・道教委が地域学校協働活動推進研修会道北会場 人材活用へ情報を交流 活動のさらなる充実目指す

地域学校協働活動推進研修会・石田主査  【旭川発】道・道教委は十月二十四日、上川合同庁舎で第二回道地域学校協働活動推進研修会(道北会場)を開いた。上川教育局と上川総合振興局保健環境部が所管。地域学校協働活動推進員やコーディネータ...

(2017-11-01)  全て読む