帯広工業高が公開授業・講演 全工協指定事業 多様な学習成果の評価手法調査 研究成果 活動の一助に
(学校 2017-11-16付)

帯広工業高公開授業および講演
25人が参加し、自校の教育活動の充実に努めた

 【帯広発】帯広工業高校(金谷秀幸校長)は九日、全国工業高校長協会指定事業「多様な学習成果の評価手法に関する調査研究」に関する公開授業・講演を行った。電子機械科、建築科、環境土木科、電気科の四授業を公開したほか、同協会運営委員の鳥居雄司氏と㈱ベネッセコーポレーションの馬渕直氏が各テーマごとに講演。研究指定を受けている工業高校などから二十五人が参加し、自校の教育活動の充実に向け研鑚を積んだ。

 評価手法に関する調査研究は、二十五年度文部科学省委託事業として全国工業高校長協会が受け、帯広工業高を含む全国九校の工業高校が研究校として取り組んでいるもの。二十八年度からは、全国工業高校長協会指定事業として継続して研究を進めている。研究課題に「工業高校生の専門的職業人としての必要な資質・能力の開発手法の調査研究」を掲げ、研究内容に「実習や課題研究など実践的な教育活動を通じて習得させていく工業高校生の資質・能力を具体的に定義するとともに、それらの向上を図るためルーブリックを活用し、パフォーマンス評価を実践していきながら教員の指導方法を明確にしていく」を設定。

 これまで、研究実践校で生み出された評価手法と指導方法が、ほかの工業高校でも活用できる汎用性をもつことを実証するため調査研究を推進してきた。

今回は、研究実践を踏まえ、これまでの成果を関係機関や関係高校に実践授業を公開することで、それぞれが今後の教育活動の一助にすることを目的に実施した。

 電子機械科二年、建築科一年、環境土木科一年、電気科二年の四授業を公開。研究のテーマ「専門科目(実習)を通した生徒の資質・能力の育成につながる評価手法の実践研究」を核とした研究の一端を発表した。

 続いて、鳥居氏が「十勝の工業人育成を」、馬渕氏が「これからの社会、学校教育と資質・能力」と題して講演。鳥居氏は、同校のこれまでの研究内容や実践研究の流れを紹介。その上で、次期学習指導要領の方向性として、①学習指導要領等の枠組みの見直し②カリキュラムマネジメントの実現③主体的・対話的で深い学びの実現―の三点を示し、工業高校における指導・評価方法の在り方について解説した。

馬渕氏は、現代の生徒たちにとって、大規模で予測困難な未来が待ち受けていることにふれ「今までとは〝同じ〟が通用しない時代がやってくるので、さらによりよい教育改革が求められる」と指摘。「そのためにまず、英語と一定の基礎学力が必要」とし「予測困難な社会に対応するためには、知識だけでは不十分。課題解決にその知識をどう活用するかが大事で、そのために生徒たちに資質・能力を身に付けさせることが大切」と説いた。

講演後には、研究協議を行い、それぞれ自校の教育活動の充実に向けて意見を交わした。

(学校 2017-11-16付)

その他の記事( 学校)

名寄産業高生が現場見学会参加 建設業への関心高める 41人参加、旭川建協主催

 【旭川発】名寄産業高校(杉田良二校長)建築システム科の一~二年生四十一人は十六日、旭川建設業協会建築委員会主催の現場見学会に参加した。名寄市立大学保健福祉学部再編新棟建築主体、風連中央小学...

(2017-11-21)  全て読む

高橋知事が遺愛女子高を訪問 夢・目標実現にエール 生徒とフリートークなど

高橋知事が遺愛女子高校を訪問  【函館発】高橋はるみ知事が十日、遺愛女子高校(福島基輝校長)を訪問し、代表生徒五人と懇談した。知事は生徒が発表した同校の特色や魅力、将来の夢などを聞き、生徒の成長と目標の実現にエールを送っ...

(2017-11-20)  全て読む

留萌管内4高校じもと×しごと発見フェアに参加 地元企業の魅力を実感 業務内容など真剣に耳傾ける

じもと×しごと発見フェア  【留萌発】留萌高校、留萌千望高校、羽幌高校、天塩高校は十一月上旬、留萌合同庁舎で行われた道経済部労働政策局主催の「じもと×しごと発見フェア」に参加した。管内の企業や道警、自衛隊など計十三企...

(2017-11-20)  全て読む

帯広農業高が「豚の解体実習」 〝命〟いただく責任実感 屠畜から解剖まで手順学ぶ

 【帯広発】帯広農業高校(二木浩志校長)は十日、帯広畜産大学で本年度一回目の「豚の解体実習」を実施した。酪農科学科の一年生四十人が参加。自分たちが普段管理している豚の屠畜から解剖を通して、作...

(2017-11-20)  全て読む

将来に向け意見を交換 帯広工業高生・帯広農業高生が帯広建設業協会と懇談会

帯広工業帯広農業帯広建協と懇談会  【帯広発】帯広工業高校(金谷秀幸校長)と帯広農業高校(二木浩志校長)は十四日、帯広建設会館で帯広建設業協会主催の「高校生と語る建設業の未来と魅力」と題した懇談会に参加した。両校合わせて二十...

(2017-11-20)  全て読む

斜里町知床ウトロ学校が公開研 主体的・協働的な学びを 義務教育学校移行後初の研究まとめる

知床ウトロ学校公開研  【網走発】斜里町立知床ウトロ学校(長谷博文校長)は二日、同校で公開研究会を開いた。研究主題「ふるさとに誇りをもち、主体的・協働的に学ぶ児童生徒の育成」のもと、国語、算数、保健体育、英語、道...

(2017-11-15)  全て読む

札幌市山鼻南小にロシア訪問団 歌やダンスなどで歓迎 ノボシビルスク市の教員と交流

山鼻南小ロシア訪問団歓迎会  札幌市立山鼻南小学校(津田安彦校長)は二日、ロシア訪問団歓迎会を開いた。全校児童約三百人が参加。ノボシビルスク市の教員らが訪れ、児童が歌やダンスなどで歓迎した。  札幌市とノボシビルスク...

(2017-11-15)  全て読む

北海学園大人文学部と北海商科大商学部 30年度から単位互換 言語・文化や観光産業幅広く学ぶ

北海商科学園大調印式  北海学園大学(安酸敏眞学長)人文学部と北海商科大学(森本正夫学長)商学部は九日、単位互換に関する協定に調印した。三十年度から実施する。  単位互換協定を通して、両学部の学生が相互に相手学...

(2017-11-14)  全て読む

札幌市福住小が開校40周年 記念式典で歩み振り返る 未来への大きなステップに

福住小開校40周年式典  札幌市立福住小学校(鈴木真校長)は二日、同校で開校四十周年記念式典・祝う会を挙行した。全校児童や関係者合わせて約八百四十人が出席。これまでの歩みを振り返ったほか、全校児童で合唱するなど、四...

(2017-11-13)  全て読む

奥尻高のクラウドファンディング 目標120万円 8日間で達成 部活動遠征費に善意集まる 部局活動継続へさらなる協力を 

奥尻高クラウドファンディング  【江差発】奥尻町立奥尻高校(俵谷俊彦校長)が実施しているクラウドファンディング(CF)が八日、目標金額に達した。生徒の部活動の遠征費を募るプロジェクトを一日から公開したところ、開始後八日目...

(2017-11-13)  全て読む