道学校図書館協会が研修講座開く　講義、実習、討議を通し　一層の機能充実へ研鑚

（関係団体 2018-01-17付）

教諭や学校図書館司書など約１６０人が参加した

　道学校図書館協会（齋藤昇一会長）は九日から三日間、札幌市内かでる２・７などで第五十回道学校図書館研修講座を開いた。全道の小・中学校、高校、特別支援の教諭や学校図書館司書など約百六十人が受講。「主体的・対話的で深い学び」における学校図書館の活用法など、学校図書館の機能の充実に向け、研鑚を積んだ。

　この講座は、学校図書館の運営および情報・メディアを活用する学び方の指導、読書指導に関する基本的事項について理解を深めるとともに、学校図書館の目指す方向と役割についての見識を深め、学校図書館の機能の向上を図ることが目的。

　初日、齋藤会長があいさつ。新学習指導要領を推進する上で「“主体的・対話的で深い学び”を展開していく中で、学校図書館がますます重要な役割を果たすようになってきている」と話し「研修でそれぞれが学び高めた内容を、各地にもち帰り、学校活動に寄与できれば幸い」と述べた。

◆文科省・坪田児童生徒課長が講話

　続いて、文部科学省初等中等教育局の坪田知広児童生徒課長が「次期学習指導要領と学校図書館の役割の重要性」と題して講義。「新学習指導要領ではこれまでの“何を学ぶか”に加え“何ができるようになるか”“どうやって学ぶか”が重要になっている」と話した。

　新学習指導要領における教育内容の主な改善事項として、言語能力の確実な育成、主権者教育の実施などを挙げ「“主体的・対話的で深い学び”に基づき、学校図書館を活用した授業の展開が見込まれる」と指摘。

　また、情報活用能力の育成について「学校図書館にある辞典や図鑑といった図書と、インターネットで調べた内容を児童生徒が精査するなど、活字とネットを使った展開も考えられる」と説明し「学校で教える授業内容は、すべて学校図書館につながる」との考えを示した。

　このあと、三日間にわたり学校図書に関する基礎などの講義や、レファレンスや読み聞かせなどに関する実習、校種別の討議を行った。

(関係団体 2018-01-17付)