防止に向けた研究必要 道いじめ問題対策連絡協議会開く―道教委(道・道教委 2018-02-21付)
道いじめ防止基本方針の改定内容を示し、いじめ防止に向けた取組について協議
道教委は十九日、札幌市内のかでる2・7で二十九年度第二回道いじめ問題対策連絡協議会を開いた。道いじめ防止基本方針の改定内容を示し、いじめ防止に向けた取組について意見を交換。ネットを通したいじめを防止するための保護者の協力のほか、児童生徒の悩みを引き出す教師のカウンセリング力やコーチング力、早期発見のための事例研究などの必要性などが挙げられた。
本道におけるいじめの防止などに関する機関・団体の連携を図り、いじめの問題に対する道の施策に関する検討を行うとともに、迅速に対応するための施策や取組を協議するもの。約三十人が出席した。
はじめに、北村善春学校教育局長があいさつ。全国的にいじめの問題に対する適切な対応が求められる中、基本方針改定の趣旨を踏まえ「いじめ防止に向けた具体的な取組が教育委員会、学校それぞれで図られることが重要」と述べた。
続いて、学校教育局参事(生徒指導・学校安全)の吉村教賢主幹が本道におけるいじめの現状やいじめ防止などに向けた道教委の取組を伝えたあと、松田俊也主幹がいじめ防止基本方針の改定内容を示した。
つぎに、いじめの問題に対する取組を協議。いじめの積極的な認知に向け、研修を通して学校全体のいじめの認識を深めること、いじめを起こさせない環境づくりと同時に、ネットを通したいじめを防止するために保護者の協力を得ることが必要だとする意見が出された。
また、いじめ防止の効果的な研修を行うため、児童生徒の悩みを引き出すカウンセリング力やコーチング力、早期発見のための事例研究などの必要性が挙げられた。
学校、保護者、地域との連携の推進に向けては、保護者に相談しない児童生徒が一定数いることから、保護者にいじめの現状を周知する必要性が指摘された。
また、いじめが発生した場合、学校が組織として初期段階からの迅速、適切な対応を行うよう要請する声が挙がった。
スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの効果的な活用に関しては、都市部の配置に偏っていることを指摘。いじめ問題の背景に福祉問題が多くみられることから「学校いじめ対策組織をつくる際、社会福祉士などを一時的に加え、福祉的な観点から意見をもらうことが大切」との意見があった。
加害児童生徒への指導の在り方については、道教委は今後、校長会、市町村教委と相談し、加害児童生徒への支援策、指導の在り方を検討していくとした。
最後に、北村学校教育局長があいさつ。学校でいじめか否かを判定する場合、認知が遅くなる課題があるとし「子どもの困り感に寄り添うことがスタート。学校いじめ防止基本方針を知らない児童生徒がいないようにすることを周知したい」と述べた。
新年度は、第一回協議会を八月、第二回協議会を来年二月に開く予定。
(道・道教委 2018-02-21付)
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